Hiroのボードゲームあれこれ

アメリカをはじめとした海外のボードゲーム紹介・ショップ訪問記、ゲーム製作記をつづります。

アメリカで参加しているボードゲーム会の環境面を紹介

いつもTwitterでは遊んだゲームについてメインでつぶやいていますが、今回はニューヨークで普段参加しているボードゲーム会の環境面について語ってみます。

 

リアリティに溢れすぎてひいちゃうかもしれませんが、日本で参加していたゲーム会とはかなり異なる面も多々あると思うので、参考になるといいなぁ。

 

「ゲーム中の習慣」の章は、私のメンタルの強さが全面に出た項目だと思います。ボードゲームあんまり興味ない人も読んで欲しいアメリカ・カルチャー。それでは、NY郊外の現場から赤裸々にレポを綴ります!

 

参加登録方法

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「meet up」というWebサービスで事前ユーザ登録を行い、パブリックに募集されているイベントへ「参加する」のみです。この形式はいわゆる「オープン会」と呼ばれ、知り合いのみで開かれる「クローズド会」の対になる形式です。(余談ですが、筆者のクローズド会運営ノウハウはこちらから)

 

イベントには人数上限が設定されていないことが多いのはアメリカらしいかな?登録時には「好きなゲームを3つ自己紹介としてあげる」などの文化があります。私が参加しているボードゲーム会は、毎週固定の場所で開催されるため、事前登録なく来られる方も多いので、慣れてくると事前登録なしでも参加できます。ネットの事前登録は「新規参加者のために仕組み上存在する」といった感じです。

施設

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ニューヨーク郊外で開催されている当会は、公立図書館の地下1階で行われています。主催の方が毎週1回17:00-21:30で施設予約を行ってくれているようです。

 

利用料無料・飲食OK・騒いでもOK・隣の部屋でイベントが行われていることはほぼない」という素晴らしい施設です。片付けも不要で、図書館の清掃係の方がたまに掃除をしにやってきます。参加者に女性が全くいないため、地下階の女子トイレは貸切です(笑)トイレは(アメリカでは全般的に)綺麗とは言えませんが、その点を除けば快適な環境です。

 

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左奥に見える赤と黒の背もたれクッションのようなものは、腰痛のある方はみんな椅子の上に載せて使用しています。たしかに硬い椅子に長時間座ると辛いんですが、洗濯してなさそうなので私はあまり使用してません(笑)

 

参加者

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参加者の年代は20代〜40代。お子さんがおられる方や単身者など様々ですが、99%が男性です。雰囲気はこんな感じ。まぁまぁギークな感じです(笑)会社員がほとんどで、5時に会社を切り上げて9時まで遊び、ご家族がおられる方は自宅で食事、単身の方はこの場でピザなどを食べてることが多いです。

 

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顔写真は載せられないので、イラストを書きました。ボードゲームガイズ。

 

参加人数は6人〜15人くらいなので、1卓〜4卓ぐらいの小規模な会です。

 

 

ボードゲームを持ち運ぶケース・バッグ

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ゲームを持参するバッグ。日本で開いていたクローズドのゲーム会では、主催側はスーツケース、ナップサックに何個か詰めて持ってきてくれていたイメージですが、こちらは正方形のクッション性のあるバッグ、または大きめの手提げ袋が多いです。会場まで車で来られる方が多いので、口が閉まっているかは問わないイメージですね。

 

先日フォロワーのピーヨツさんがUber Eatsのバッグを購入し紹介されていましたが、このサイズ感が多いです。私も欲しい。

 

 

ゲームの遊び方

アメリカなので当たり前ですが、日本語を話せる方はおらず、全員ローカルの方です。そのため、日本のゲーム会では行わない事前準備を行い、当日ももちろん英語で遊びます。軽いものから重いもの(4時間)まで遊ばれますが、1〜2時間のそこそこ重いミドル級のゲームがよく遊ばれている印象です。パーティゲームっぽいと「俺はパスね」と言う方もおられます。

 

自分で新しいゲームを持参する場合は、英語のインスト動画を見たり、日本産ゲームの場合は事前に一度インスト練習を行うことが多いです。なぜなら英語ルールが同梱していないので、質問を受けても日本語ルールしか参照できないからです(笑)日本語インストでもそうなんですが「言い換えを行うボキャブラリー」が欠如しているとインストは厳しい。ここは英語学習の課題です。

 

他の方のゲームで遊ぶ場合、その場でインストを聞くことがほとんどです。参加者の方がBGGのOwnedリストを公開されてる場合があるので、遊びたいゲームは事前にプレイスルー動画をチェックして、プレイに備えています。ドイツゲームの場合、BGGからEnglishルールやサマリーを印刷してくる方もおられます。

 

アメリカ人でもインストの得意・不得意がもちろんあって、英語がわかっても「順番に話して!」「結局どうゆうことだ!?」という場合がありますので、動画配信されている方のインストを事前チェックする方が安心です。異例として、主催のうちの一人のMark氏のインストが超わかりやすいので、Markが参加している卓には新しいゲームでもガンガン入りがちです(笑)

 

ゲーム中の習慣

日本と異なるなぁと感じた4つの習慣は以下。

 

・ピザ食べながらプレイする

当初衝撃を受けたのですが、左手でピザを食べながら右手でプレイしています。手の所作の美しさなど微塵もありません。片手だけなのでカードは適当にぽいっと出します。一応同じフロアにお手洗いはありますが、食べた手もナプキンで拭いてそのままプレイされることが多い。ここは、衛生的な方(日本人)はカルチャーショックが一番大きいところかと思います。ウェットティッシュを持参しているのは私一人です(笑) ボードゲームの衛生面を考えると、スリーブは必須です。

 

・アプリでスタートプレイヤーを決める

こちらにきて驚いたことは「ジャンケンをしない」ことです。Rock,Scissors,Papers って聞いたことないぞ。スタP決定方法も完全無視、Chwaziというスマホアプリでスタートプレイヤーを決めます。他の会では、手の中に全色ミープルを1つずつ握り、ランダムで1個取る、という方法も見たことがあります。しかし、うちのゲーム会ではほぼアプリですね。

 

 

 

・プレイ写真を撮らない

日本のように遊んだプレイ写真を撮る、SNSに写真をアップする習慣が全くないため、手番を決める時以外スマホを使うカルチャーがありません。私だけが、毎回写真係を名乗り出て手番外で他の卓も撮影してます。珍しいのか、"Are you a photographer?"と言われます(笑) 日本で「ボードゲームだけ撮って!顔は撮らないで」という感じも全然ないので、そこはオープンで楽です。

 

・椅子の上に片足で立ってプレイする人がいる

これは多分うちの会の特殊な1名だけですが、日本の友人に驚かれたので書いておきます(笑) 気分が盛り上がってるからなのか、靴を脱いで椅子の上に片足で立ち、カードを出すときは上から出す、山札ドローのときだけ机に近づいています。足元がグラグラしてて危ないです。身長が190cmぐらいある方なので、カードがかなり上から降って来ます。裏向きになることも多いので、私が表に向けます。

 

うちのサークルメンバーに電話で話した時も「いやいや、hiro先輩、さすがにそれはありえないでしょw」と何度も言われましたがマジです。ちなみに、最近その方は足全体に対して10分の1丈しかないトランクスのような夏用ショートパンツで参加されるので、めっちゃ見えそうです。そうゆう意味でも危ないです。多分、結構狂った環境ですよね。それでも重めゲームが遊べる、私にとってのかけがえのない環境なのです(スペインで遭遇した全裸バスジャックや、マンハッタンで参加したクラブイベントのハプニングに比べたら全くもって可愛いものなので大丈夫です)

 

プレイ中のメモ・プレイログ

Twitterで一度公開したのですがプレイ中と事後に「ボードゲーム英語メモ」を書いています。

 

うちのサークルメンバーに「このメモをまとめて同人誌にしろ」と言われましたが、走り書きの日もあるので清書にめっちゃ時間がかかりそうなんですよね。コンテンツ的には生の英語なので良い感じはするので、検討しますかね。

 

プレイログはTwitterで1ツイート1ゲームで行っていましたが、過去ログを辿りにくいのでブログのタグ管理にシフトしようかと構想中です。

メンバーとの会話

普段は遊んでいるボードゲーム中心の会話ですが、メンバーが揃うまでサシプレイ時などには会話することがあります。初対面のメンバーだと「普段何してるの?」とか本当に雑談。この会はスタメンがわりと固定なので、日本に帰った時の話なども聞いてくれたりします。

 

毎週参加しだしてもうすぐ3ヶ月。私が英語ネイティブではないAsianというのと、女性というのがおそらく理由で、最初はあまり話しかけてくれなかった。当初は、彼らにとって私は「得体のしれないモンスター」だったと思います。だけど、つたないながらも英語で面白さをプレゼン・インストし、新しいゲームをガンガン買って持参し、一緒にプレイして時間を重ねることで、メンバーも少しずつ打ち解けてくれて、私も気を使わないで話せる関係性までやっと来た感じです。私の心のセキュアベースになりつつあるこの会、とんでもない人に会うことも多いですが、それ含めていい刺激になっています。これからも関係性の構築は続けようと思います。

 

ボードゲームショップ開業を構想している方が一人いるので、最近はその方と話すことが多いです。英語を頑張れば是非働いてよと言われていますが、どこまでがアメリカンジョークなのでしょうかね。私は真に受けてますよ!

 

おわりに 

いつもTwitterでは遊んだゲームについてメインでつぶやいていますが、今回はニューヨークで普段参加しているボードゲーム会の環境面について語ってみましたが、いかがでしたでしょうか。スタメンとして参加している郊外のゲーム会について今回は記載したので、都会の方のゲーム会レポもいつかできたらいいなぁ。

 

 

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2018年上半期ボードゲームベスト10(国産編)紹介レビュー

先日もお伝えしましたが、今年は日本にしばらく帰国していたこともあり、国産ボードゲームも含めたくさん遊べた2018年上半期。この180日で遊んだボードゲームの数は110個でした!!! 

 

そしてこの上半期に遊んだボードゲーム110個を振り返り、面白かったボードゲーム10選を選別し、海外・国産それぞれ雑誌風デザインでまとめてみました!

 

今回は国産編です。

 

先日公開した、海外編はこちら。


 

 

今回は、国産に限定して10個を選びました。「ゲームマーケット」と呼ばれる個人制作ボードゲーム中心の祭典でしか手に入らないゲーム(同人ゲーム)がほとんどのようです。アメリカで暮らしていたら滅多に遊べない類という意味でも、私にとっては貴重なゲームたちですが、幸い、日本に帰国した際に、購入せずとも遊ばせてもらう機会に恵まれましたので、今回は国産にフォーカスして、その中でも面白かったものを10個紹介させていただくことにしました。

 

海外編に比べ、国産ゲームはマイナーなものも多くネットに情報がなく入手困難であることも多いため、今回はルール概要を詳しめに記載しています。それではいきます!!

 

国産ボードゲームベスト10

まずは雑誌風デザインで!国産ということで、デザインも少し和風にしてみました。アイキャッチになるゲーム「パスタリー」が洋風ですけど(笑)

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先日の海外編はサクッとレイアウトできたのですが、今回は和風にするかどうするか迷って1+9のデザインにするまで随分時間がかかりました・・。しかしアウトプットするといろんな課題が見えていいですね。

 

さて、レイアウトの都合(個人だから何でもありなのに、言いたいだけw)で紹介できなかった細かいルールの部分も含めて、ベスト10、紹介したいと思います!! 

◆パスタリー / Pastally

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みてくださいこの可愛さ!しかし、外観と裏腹なガチなアブストラクトゲーム!場の3枚の小さな正方形チップを初期配置して、自分のチップからチップへのルートを作成させて点を稼いでいくゲーム。毎ターン2アクションを使って六角形のタイルを配置していく。取れるタイルは限られているがランダムなので、毎回タイルの選択肢から最善手を真剣に考えて置く展開に。

 

置いたタイルによりできたルートの高さ・枚数が毎ターンポイントになるので、高さを出した長ーいルートだと後半どんどん点数が加速する。ルートができなければそのターンは0点なので、他人の完成ルートを崩す邪魔もかなり重要。完成されたルール、見た目のポップさとは大違いのギャップありなプレイ感。アブストラクトが好きなので、これは高得点!言語依存もなく、長い間遊べそうな良い作品。

 

◆ダイ公望 / Dai Kou Bou

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場に現れた魚1枚に対して、ダイスを使う個数を各自宣言し、ダイスの少ない人から釣りに挑戦していくお手軽ダイスゲーム!通常ダイスと特殊ダイス(10面と20面)があり、特殊ダイスは通常の目として使用もできるが「振り直し能力用」として使用することもでき、次回ターンは使えないので使いどころを考える必要がある。

 

カードの獲得条件は、ダイス目の合計値を満たすだけではなく「すべて奇数」「4の目が2つ必要」など条件がシビアな場合もあり、サイコロを何個使うかが非常に悩ましい。たくさんダイスを使いたいところだが、ダイスが少ない方が先手チャレンジできるので、あっさりつられてしまうこともあり、思い切りが大切でそのジレンマが最高に熱い

 

オンラインセッション(オンラインでボードゲームを遊ぶコミュニティ)で初めてプレイし、前半勝てなくて悔しくなって、リアルなダイスを手元に持ち出してきてシュミレーションしだすほどのガチで熱くなるゲーム!!英語ルール同梱ということで意気揚々と購入し、米国のゲーム会で遊んだところ、重めが好きなゲーマーたちとも盛り上がった!これからも稼働する予定、楽しみだなぁ。

◆ヒトトイロ / Match Me!

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お題に対して各自が思い浮かべる色を全員でできるだけ揃える、連想コミュニケーションゲーム。場のテーマが「飲み物」であれば「コカコーラ」というお題を出すことで「コカコーラのブランドカラーといえば赤色と思って出してくれるだろう・・」と思っていたら意外と黒が出たりしてミスマッチが面白い

 

手札にランダムな各1色しかない(例えば初期手札に赤がない、という場合もある)ので、1枚目を他の連想で間違って使ってしまうと、その次で使いたいときに使えないから強制的に他の色を出さざるを得なくてさらに誤答になる、という地獄の誤答連鎖が起きて面白い。アイデアが良い!色をマッチさせるというアイデアがあれど、ここまで思いつけないな。手札がランダムでお題も多いから人が同じでも毎回違った展開になるし、5人で5問という設定もちょうど良い長さ。エクセレント!

 

余談ですが、弟+初対面の方とプレイして、弟とだけは何度やっても完全に出す色が一致。それを出した思惑までズバリ当てられて、やっぱり姉弟だなぁと思いました(笑)

◆ゾーゲン / Zogen

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購入してから何十回稼働したかわからない、超☆超お手軽ゲーム。4種の微生物が描かれたカードを各自16枚ずつ持ち、残り3枚になるまでどんどん場に出していき1位の人から点がもらえる、シンプルなスピードゲーム。

 

出せるカードの条件は、場に出ているカードの微生物が±1匹だけ"増減"しているカードだけ(2匹のカードが出されていたら、1匹か3匹のカード)。その際、増減した微生物の名前(まる・やま・しり・つき)を叫びながら出す必要がある。これだけだとシンプルだけど、なんと手札を出す時に嘘をついてもよくて、意外とバレない。(「まる」のマークが増減しているのに「つき」と言って出す、など)これを見破った人はダウトみたく「ZOGEN!」と叫び、場のカード2枚だけをチェック。本当に嘘をついていたら、その人は自分の色のカードを全て手札に戻させられてリスタート。ZOGENが失敗したら、ZOGENを言った人が同じハメに。このZOGEN制度があることがうまく効いてて、ただのスピードゲームではなく他者とのインタラクションが生まれてる

 

スピードゲームにも得意不得意があり、スルッと嘘をつける人とそうでない人の差も開いてしまうこともあるが、枚数などでハンデをつけることも可能で、場所を選ばずわいわい盛り上がれる。10分だけしか時間がないときにも稼働するパーティゲームの良作!

◆メトロックス / Metro-X

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地下鉄マップにある各路線に数字を書き、○をつけて埋めていく紙ペンゲーム。

 

共通の場のカードの数字分、各自が路線に○をつけていく。例えば「3」のカードが出たら、どこの路線に○をつけるか決め、□の二重枠に「3」と書きこみ、そこから伸びる□の一重枠の路線に○を3つ連続で書き込む。カードの中には「○を飛ばせる数字カード」や「交差する路線の数×2点を書き込む」「任意の場所に○をつける」などの特殊カードも存在し、それらがランダムで出てくる。なかなか路線完成計画がうまくいかない。残った空白はマイナス点になるのでなるべくマスは埋めたいが、1本あたりの路線に書ける数字が決まっているので、交差したり乗り入れたりしている路線をうまく活用し、複合的にゴールを狙う必要がある。

 

このゲームの面白さは、実在する地下鉄の路線なのでローカルトークが弾む点、書き込んでいくが数字がランダムなので中々路線が完成せず、完成したときの達成感が大きいこと!最近Welcome to...やガンシュン・クレバーなどの紙ペンゲームがトレンドだが、このゲームも国産紙ペンゲームとして是非推していきたい作品。実に面白い!!

◆トマトマト / Tomatomato

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場にカードを1枚ずつオープンさせ順に早口で読み上げていく。誰かが間違ったらカードを取る、それだけ。

 

SNSでこのゲームの画像を見たとき、(トマト、まと・・まさかこれイラストを読み上げるだけ!?マジかよww)となったのですが、ルールを聞いても、そのまんま。たったそれだけなのになぜか面白い。トマト、という言葉の語感も良いのか?着眼点、ルールメイクの天才だこれは。

 

このゲームはゲームマーケット2018春に販売されたのですが、数が少なく持っている方が2018年7月現在とても少ないです。が、HNがとまとさんというブロガーの方に遊ばせてもらえるという貴重な機会を頂き遊ぶことができました。とまとさんのボードゲームレビューブログはこちら。再販してほしいなぁ!

◆妄想トランプ / Delusion Card Games

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なんとこのボードゲーム、妄想トランプというのにトランプが入っていない!!その名の通り、妄想してトランプで遊びます。説明書に何種類かトランプのゲームが書いてあるので、それを口頭でプレイするのである!

 

カードを全て記憶するわけではなく、自分の言ったカードの数字だけメモができ、存在しないカードを言った人が負けるというわかりやすいルール。例えばポーカーだったら「私、5・6・7・8・9のストレートだわ」と口頭で言い、言った本人は5〜9をメモに書けるけど、聞いた他プレイヤーはそれを書けない。トランプは各数字が4枚しかないはずなので、5枚目の存在しえないカードを言ってしまうと「ミス」となる。

 

このゲームが面白い点、それはただ覚えるだけでなく、トランプ的に負けても負けであるところ!人が覚えにくいであろう数字をいじわるで言っても、ポーカーの手が強くないので結果的に勝てなかったりする。この発想には脱帽! 

 

こちらは制作者の「ペンとサイコロ」ろいさんに遊ばせてもらい、ろいさん制作ゲームを複数個遊んだ中でも発想が一番素敵でした。なお、ろいさんの公式サイトはこちら

◆タギロン / Tagiron

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「たぎる論理」という個人制作同人ゲームのジェリージェリーカフェ・リメイク版。ついたてに数字タイルを5枚隠し、質問カードで相手の数字タイルの色・数字を当てる論理パズル!色は赤・青・緑があり、写真にあるように「中央の3枚の合計数は?」などの質問に相手は正直に答え、それを手元の紙に書き込んでいく。2人プレイだけでなく4人まで遊べ、ルールがそれぞれ異なって飽きない!

 

公式HPとルールはこちら

 

たぎるシリーズはこの他にも「たぎる交差」「たぎる表裏」などがあるが、その中で一番ちょうど良いたぎり具合!英語も併記されているためアメリカでも遊べる。結構真剣に考えないと勘だけでは当たらないので、論理パズルが苦手な遊ぶときは要注意!!

 

◆18 / 18

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発想が美しい、2人専用ゲーム。ゲームタイトルにある通り、18本の木の棒のみを受け取る。行うことはジャンケンのみ。ジャンケンをして、使った指分(パーなら5本、チョキなら2本、グーなら0本)を18本の棒から消費していく。何度もパーを出すと棒がすぐなくなってしまうので、パーはここぞという時(特定のラウンドのみ得点が2倍になる)にしか使えない。しかし、それだと出す手が読まれてしまうので、うまく緩急つけながら相手の心を読む心理戦の要素もある。

 

普段行うジャンケンが違うゲームに感じられる発想の転換を行ったゲーム。ラウンドが全て終了した際、棒が残ってるとその分マイナス点になるので、きっちり使った方が良い。タイトルの清さも100点。2人で遊ぶのに限られてしまうが、コンパクトな箱で持ち運びやすく、サクッと遊べそうである。

◆はっけよいゲーム / Hakkeyoi Game

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最後は、はっけよいゲーム。ぷよぷよなどをデザインされた米光一成さん他の作品。

 

手札を各自持ち、場に1枚ずつカードを出して行く。「はっ・け・よ・い」の4種のみ出すことができ、すでに出されたカードを出した場合、そのカード数に応じて「のこったカード」を取得できる。「のこったカード」は手札にストックしておく。場にはっけよい4種が最低1枚以上揃ったら、第2フェーズ開始となり「のこった」カードを前の人以上出していくゲームにがらっと変わる。一人が「のこったのこった」を出すと、次の人は「のこったのこった」のカード以上を出さなければならない。ただし一番上に重ねたカード以上を出せばいいので、3+1で4回分ののこったが出されても、一番上のカードが「のこった(1回)」だけだと、次の人は「のこった(1回)」以上を出せば良い。一人以外が出せなくなったら、最後に残った人が得点を GET。

 

これ、はっけよいカードを出すフェーズでは「のこったカード」をなるべく多く取る必要があるので、かなり悩ましい知的なやりとりが為される。対して、のこったフェーズで「のこったカード」を出すタイミングで「のこったのこった」とただひたすらに言い、どんどん出していくところがとても良い。この緩急がうますぎてシビれる。最初はノリでのこったのこった言うだけのゲームかと思ってだけど、しっかり考えないとあっさり土俵の外ならぬ蚊帳の外になり全然勝てない。イメージとギャップのある、ガチプレイ感もやられた感!!

 

おわりに 

やっと紹介が終わった・・国産ゲームはネットに情報がないことも多く、入手も困難であることが多いため、今回はルール概要を記載してみましたが、いかがでしたでしょうか。知名度のある海外ボードゲーム紹介より、随分記事公開に時間がかかってしまいましたが、自分の好きなゲームを紹介でき、満足です!

 

この雑誌風ベスト10画像を公開後、レイアウトのご依頼があったり、その他、色々なことが動いていて、まだ見ぬコラボにワクワクしております。後悔せぬよう善を尽くします。

 

長らく日本帰国していた代償の時差ボケもやっと治り、NYでもぼちぼちオープン会にも参加しています。ゲーム会で遊んだボードゲームのレビューもブログ形式で書いてみたいと思います〜。

 

Twitter、個人アカウントとして使うことにしました。

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2018年上半期ボードゲームベスト10(海外編)紹介レビュー

お久しぶりです、hiroです。

2018年も半分が過ぎ、NYにも暑い夏がやってきました。

 

日本にしばらく帰国していたこともあり、国産ボードゲームも含めたくさん遊べた2018年上半期。前半約180日で遊んだボードゲームの数は110個でした!!! 

 

そしてこの上半期に遊んだボードゲーム110個を振り返り、面白かったボードゲーム10選を選別し、海外・国産それぞれ雑誌風デザインでまとめてみました!今回は海外編です。国産ボードゲーム10選はこちら

 

Twitter投稿時は、文字数の限られたデザインで画像のみの投稿だったので、ブログではそれぞれのゲームについてどこが良かったかをより掘り下げて追記したいと思います。それではGO!!

 

雑誌風、海外ボードゲームベスト10!

今回は第1弾ということで海外編です。最近手描きのみのイラストが多いのですが、今回は雑誌風ということで「手描き+デジタルDTP」でポップにデザインしました。

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普段はアメリカ在住のためアメリカで入手、英語のままだったり和訳を作って遊んでいます。これらの半分ぐらいはアメリカで遊んだものです。では左上から紹介していきます!

 

ボードゲーム詳細レビュー

◆Welcome to ... / ウェルカム トゥ

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これは素晴らしい紙ペンゲーム。めくられた場の3枚のカード(数字・特殊能力のペア)からどれか1セットを個々人が心の中で選び、昇順に数字を書いていく。目的カードも毎回違って、単にお利口さんに埋めていっても高得点にならないので、プレイヤーが任意のタイミング使える能力「ラウンドアバウト(昇順に並べなくてよくなる壁を書ける)」でマイナスを喰らって条件を満たしたり、このゲーム特有の「bis」という技(横に数字をコピーする)を使ったりして罪悪感を感じつつも勝利条件を満たすために埋めていく。これが多分面白さに大きく寄与してる。紙ペンゲームってこんな面白いの?と思わせてくれた悪魔的良作。

 

◆Space Base / スペースベース

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ダイスを振って得る報酬でどんどん宇宙船カードをブーストしていく街コロ系ゲーム。街コロのように、自ターン+他人のターンに発動する能力にアップデートしていく。強い能力はキューブを貯金しなきゃ発動できない点、宝石の煌きみたくレベル別デッキでランダム性がある点から、私は街コロより好き!宇宙船名は全てユニークという謎の製作者のこだわり、ちょいダサなデザイン、だがそれでいい!BGGでHotnessになっているのを見つけ、まだ全く普及していない頃に掘り出しそこから応援している、しかも面白い、私の中の地下アイドル的作品。エクセレーント!日本にも普及するといいな。

 

◆Scoville / スコヴィル

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色んなペッパーを植えて交配させ、収穫してそれを売り飛ばす拡大再生産!何このオリジナルさ溢れたゲームシステム。透明のペッパーをGhost pepperというのも斬新だなぁ。ペッパーの高さの違いでランクを表現してるのも凄い良い。ペッパーの交配表があり、赤と黄色のペッパーからはオレンジなど色の混色をベースにしているが、黒とか白とか透明とかの上位ペッパーは全然直感的ではない(笑) 淡々とした進行の中に、他者を邪魔する収穫用進路を取れたり、手のひらに握ったお金が多い人から行動できる制度だったり、他者とのインタラクションが多い。個人的にはオリジナルゲームシステム+緩急があるところが好き。

 

◆Spirit Island / スピリット アイランド (+exp: Branch & Claw)

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好きすぎて和訳プロジェクトまで立ち上げた協力重ゲーム。駆除してもしても次々に襲ってくる侵略者、速攻・遅攻で思うように行かないアクション、これはパンデミック上位互換。もちろんパンデミックより複雑きわまりないが、カード効果がTCGやってた身としては程よいコンボを産んで好き。各精霊のアビリティもイベントも毎回違うのでリプレイ性もある。長丁場になればなるほど精霊たちのパワーがインフレしてくるので、敵が強くなっても理不尽じゃなくこっちも強くなって勝てたりする、そのバランスが本当に良い!敵国シナリオやイベントなどもアドバンスで入れることができるので、基本だけでもたくさん楽しめる。拡張「Branch & Claw」入りだとトークンが増えてさらにハチャメチャになるが、拡張入りの方がやることが多く盤面も賑やかになり面白い。3人プレイ推奨!

 

Puerto Rico / プエルト リコ

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2時間ぐらいの重めゲーム!名前は聞いていたが遊んだことがなかった名作。ボードゲームカフェで発見し、知人の店長さんのインストで初プレイ。畑を耕して商品を育てて売買し、貿易してお金を稼ぐ!一人がアクションを選ぶと、他人も同じアクションを取る(利益は選択者よりは少ない)というのがユニークだなぁ。コーヒーも育てたければリソースを買うだけでなくコーヒー畑も買わないといけないし、植民地化した土地に人間を配置しないと死んだ土地になるし、考えることたくさん!楽しい、これは久々の精神疲労とともにくる充実感…♡

◆Ganz schon clever / ガンシュンクレバー

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話題のゲームを発見したので思わず手に掴んだ!誰も同卓者がルールを知らなかったので、その場での日本語素読み。ダイス目に応じてシートに印をつけていく紙ペンゲーム。×か数字を書き込んでいくだけなのだけど、書き込み欄にルールがあり、簡単には書けないので戦略が必要。かつマスの下にあるボーナスのおかげで後半になるにつれてどんどん他エリアに連鎖する!いやこれ面白すぎて欲しい。かなり好きなやつ。テーマがうすいのにプレイ感もスッキリ面白い、これはボードゲームにはフレーバーは本来不要なんじゃないかと思わされるほど素晴らしい作品。

◆Century Spice Road / センチュリー スパイスロード

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香辛料を集めて売りさばき勝利点を集めていく人気作。宝石のきらめきのように場にカードが出てくるので、香辛料を支払ってカードを購入する。エリアによっては余分に香辛料を支払わないとGETできないので、タイミングがかなり重要。単純に香辛料をもらえるカードが強いと気付くまでに時間がかかった…負けても面白い、やることが少ないのに悩ましい、ルールの締まり方が好きなゲーム。続編として混ぜて遊べるCentury: Eastern Wondersも発売されていて、こちらはボードもありなのでガラッとプレイ感が変わりそう。欲しい欲しい・・!!

 

◆Castell / カステル

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 人間タワーを作って得点を競う、実際のスポーツをテーマにしたゲーム。人柱を雇ったり各自のスキル磨いたりして、パフォーマンスショーでより多く点を取ると勝ち。ボードのメインが人材育成にフォーカスされてるのもおもしろいなぁ。カステラーたちは、毎ターン淡々とスキルを磨いていくのです。あぁ、愛しい。見た通り、最初はテーマが俄然ユニークで気になり、個人で和訳をフルで実施した思い入れのある作品。ローカルパフォーマンスも気を抜かずに点を稼いでおく必要があったり、カステル業界を忠実に再現してるのでは?と思わされるゲームメイクに舌鼓!

 

ちなみに和訳はこちらで公開しています。

 

◆Unfair / アンフェア

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借金と投資を行いながら、自分の遊園地を作っていくゲーム。同じマークのアトラクションがなかなか揃わないし、借金までして建てた乗り物を他の人に潰されたりするとんでもなく理不尽な妨害合戦。「トイレのないパークは〜」などの条件付きカードなんかもある。人を雇いすぎても経営が失敗する。面白っ。アークライトから「テーマパーク」と名を変え日本語版が出るという噂が去年から立っているが、まだ出てないよう。

 

◆Azul / アズール

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共通の場からどんどんタイルを取っていき、2段階で5×5のボードに配置していく、タイル配置ゲームの最高峰。何度遊んでも面白く、初心者にも勧めやすい美しく完成されたゲーム。初心者がうっかり勝てるかといえばそうでもなく、ゲーマーズ感もちゃんとある。このゲームデザインの美しさは負けたという感じ。 

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おまけ:このゲームの魅力に取り憑かれ、感化されてアズールピアスまで作りました!(ボードゲームアクセの記事も別途書き起こしますかね!)

 

おわりに

というわけで、2018年上半期ボードゲームベスト10(海外編)レビュー紹介を行いましたが、いかがでしたでしょうか。

 

イラストの説明を簡単にするつもりが、今までで一番真剣にボードゲームレビューを書いた気がします。よく考えたらベスト10 だからそりゃそうか。自分で客観的に見ると、2時間ぐらいのゲームが好きなんだなぁ、という所感です。しかし、本当に面白いと思ったものを他人に勧めるのっていいですね。今後も気が向いたらボードゲームレビューを書きます。

 

次回は、「国産編」ボードゲーム10選の紹介です。

 

その後、忘れないうちに、日本で回ったボードゲームショップやカフェ、お会いした人について少しずつ書いていこうと思います。

 

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当ブログの人気記事はこちらです。

ブルックリンのボードゲームカフェに友達を連れてったら漫画を描いてくれた

ブルックリンのボードゲームカフェに、ボードゲームを遊んだことのない友達を連れていき、一緒に遊びました。すると、漫画を描いてくれました。こんなことありますか?嬉しすぎる・・。

 

彼女が描く漫画には、私が忘れてしまった初々しいボードゲーム初心者の視点がたくさんありました。溢れ出る想いをわざわざ漫画で表現してくれた、行動力のある友人に大・大・大感謝〜!

 

というわけで、友人に許可をもらいWeb連載漫画風に1ページにまとめましたので、よろしければご覧ください。どぞ!

 

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お・わ・り!

 

友人もニューヨークに同じ時期ぐらいから住み出したのですが、日・英両方でコミックエッセイのようなイラストを描いている人です。

 

よかったらフォローしてあげてください。→友人のインスタ

 

 

私の方は大きな試験が終わり、来週から生活ががらっとかわりそうです。はりきって頑張ります〜!

 

このゲームカフェの写真や詳細はこちらから。

 

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その他のアメリカボードゲームショップ紹介記事はこちら。

01. Barnes&Noble

02. the Uncommons

03. Amy's Hallmark Shop 

04. ToysRus Express

05. The Compleat Strategist

06. Forbidden Planet

07. Dinasaur Hill

08. Game Master Games

09. The Brooklyn Strategist

10. Staples 

11. Mcnally Jackson

12. Hex & Company

13. Comic Comics & Games

アメリカボードゲーム取扱店NY編『Twenty Sided Store』

アメリボードゲーム取扱店NY編第14弾は、ブルックリンのボードゲーム専門店『Twenty Sided Store』へ。

外観

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ここはウィリアムズバーグというブルックリンの中でもさらに洒落たエリアからも近く、近隣に立ち並ぶ店舗も洒落ています。『Twenty Sided Store』のロゴは店名でもある20面ダイスがモチーフ。ただのヘクサタイルじゃないところがいいですね。白黒カラーに、ターコイズっぽい水色が差し色です。

店内の様子

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じゃーん!さすが専門店とあって品揃えたくさん!新旧問わずたくさんのゲームがあり胸熱です。アメリカでは、ボードゲーム専門店にはミニチュアの塗装グッズが必ずある気がします。

 

 

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「テストプレイなんてしてないよ」本家を発見!パッケージも結構本家に寄せてるんだなぁ。ゲームに全く馴染みのない友人には「Playtestをしてないけど販売してる」というタイトルのウィットが全く通じてなかった。ボードゲーム界隈でしか通じないネタなんだなーと思ったのでした。

 

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噂のグルームヘイブンをどどーんと配置。最近どの店でも見るし本当に流行ってるのかも?

 

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このお店の特徴といってはなんですが、なぜかインベーダー型消しゴムや、カラフルなミニメモ用紙などのステーショナリーも扱っています。ブルックリンという土地柄でしょうか。ギークなミニチュアゾーンの横に可愛さ推しのステーショナリーギャップがありすぎるコーナーメイク

 

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コンポーネントとしてなら、まだありえるかなぁ。はっ、それ狙いか?

 

店舗情報

店名 Twenty Sided Store
住所 362 Grand St, Brooklyn, NY 11211
営業時間

12:00-21:00

定休日 月曜日
URL

https://twentysidedstore.com/

 

最新情報は公式HPを参照してください。

 

おわりに 

ゲームマーケットが終わって広報もひと段落したので、ゲームカフェ紹介にシフトし、ブルックリンの洒落たエリアにある『Twenty Sided Store』を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。ぼちぼちゲームカフェ紹介記事が溜まってきたので、一覧表を作ろうと思います。

 

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ゲームマーケット接客マニュアル

はじめに

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年に3度、ゲームマーケットというボードゲームの祭典があります。ここでは、多くのボードゲーム製作者・愛好家が集まり、ボードゲームを売ったり買ったりします。

 

現在筆者はアメリカにいます。が、日本にいた頃、ゲームマーケットには毎回販売員として参加していました。サークル内では、デザインの作業も行いますが、主に広報とイベント運営を担当しています。60人規模のゲーム会も主催していたため、接客には自信があります。 (ボードゲーム会のノウハウはこちらをどうぞ)

 

昨日、海外展開を見越して、ゲームマーケットでするべきことという記事を書きましたが、海外展開うんぬんがなくとも、ゲームマーケットにおいて接客は超重要です。最低限のマナーとも言えます。当サークルも、接客を全くしなければ売り上げは減っていると思います。

 

そこで今回はゲームマーケットの「接客」に特化した接客マニュアルを書いてみました。他のメンバーの想いとはちょいと違うところもあるかもしれませんが、販売をやっていた頃の私の想いは 『遊んだことのない人にも、できるだけ手にとって買ってもらう』なので、それを踏まえた販売テクニックを言語化してみた初めての試みです。

 

過去、ゲムマ大阪で知人に接客・販売を依頼した際のメモから起こした記事です。ちょいちょい「おいw」となることも書いてますが、具体性と空気感を落とさないため、そのまま公開します(笑)どうぞ軽い気持ちでご覧ください。

 

概要

本記事のガイドラインです。

  • ブースへの導入(客寄せ・発声・笑顔・観察)
  • レベル感に合わせた説明(各Q&A式で)
  • ブースだけでなく売り場全体を使う(試遊卓・限定商法・呼び戻しなど)

1.ブースへの導入


・客寄せ
「良かったら手にとってご覧ください〜」とクリアカードを何枚か差し出すと、触りにきてくれる人が多い。コンポーネントがキャッチーな強みを生かせ。

 

・発声
「いらっしゃいませー!どうぞご覧くださいませー!」をたまに発して通行人に存在を意識させる。いつもより高めの声で。顔は見えてなくても笑顔で。マジ顔で出してる声と、口角上げて笑顔で出してる声は全然違うことを頭に入れておく(アパレル友人談)

 

・笑顔

笑顔第一。マジ顔NG、なんのメリットもない上に怖い。終始笑顔、これだけで勝てる。次期ゲーム制作のこととか難しいことは、ブース立ってる時に考えるな。Twitterに「あのブースのお姉さん可愛かったね」って次へのモチベーションあがることを1件でも多く言われるように、笑顔を振りまけ。

 

・観察

ブースにくる前に、お客さんの属性を事前に見て情報収集。属性によって話し方、内容を変える。荷物の持ち方とかリュックとか服装とか。買ってるゲームからも人間性を推測する。ゲーム会で培ったコミュ力を今使わないでいつ使うの。攻めの待機

 

2.レベル感に合わせた説明

上記「観察」とブース誘致が成功したら、質問をされます。ここで次なる試練は対応力です。具体的なQ&A集の一例を書きます。

 

★(黙って近づいてきてくれた場合)

属性に合わせた一言目を発する。すでに何かゲームを買っていたら、そのゲームについてのコメントなどもOK。その反応から、次の一手となる質問を考える。

例→「あっ!ウボンゴ良いですね〜今年の目玉ですもんね!」「そうなんですよ〜。ほんとは他のゲーム買う予定だったんですけど、思わず(笑)」「え、他のゲーム何狙ってたんか?」(のように続いていく)

 

★可愛い♡(コンポーネント褒めてくれてる)
褒められたら謙遜せず素直に感謝を伝える。自分も思ってることは素直に共感し理由も添えて口に出す。肯定だけだと話が繋がらないので、できれば付加情報を一言添える。

例→でしょー!ピクテルは基本的な色だったんですけど、ピクテルlightはピンクとか紫増えてカラフルになったんです〜♡

 

★あ、タモリ倶楽部に出てたやつだ!
メディア露出から知ってくれた人は親近感で押せ!くだけた様子で親近感を出す

例→あ、見ていただけましたか、ありがとうございますー!すぐyou◯ubeにあがったんで私も見ました!笑

 

★これどんなゲームですか?
回答一発目は端的に答える。1から10まで全部説明しようとしない。ここで次の質問挟んできたら、それに対応する。

例→これはピクテルという「クリアカードでお題を伝えるコミュニケーションゲーム」です。

 

★(1分ぐらい話して感触が良さそうな人にはルール詳細)
ゲムマ来場者にとっての1分はかなり貴重な時間。ゆっくりルール聞きたい人は1%と思え抑揚をつけた話し方、自己ツッコミを意識して話を飽きさせないように。

 

例→ピクテル説明:このダイスを二回ふって、テーマを決めます。(二回ふってテーマ表みる)偶数の〜4なんで〜テーマ『職業』ですね。出題者はこのテーマをみて、こっそりこの箱にお題をかきます。(消防士、とペンで書く)作成者はこのお題をみて、ここのカードを使って自由にお題を表現します。(ビル、炎、人、汗のやつ、とかで事前に作りやすいように置いておいて、その場で重ねていく)わかった人が早押しで「 爆発!」「それ職業ちゃうやん!」と言いたい放題言ってって、「消防士!」「正解!」となったら、出題者、作成者、解答者にそれぞれ1ポイントはいって、3ポイントとったら勝ち、というシンプルなゲームですね〜。(このぐらいをゆっくり話して1分)

 

★(ボケがウケた場合)

ゲーム説明中にボケがうけたり乗っかり質問してきたら、そこに対する派生ボケとピンポイントな解答をしていくことで、購入してくれる率が上がる。「面白い」という体験を売る。このときばかりは、ここはゲムマではなく吉本と思え。

 

★何人で遊べますか?
フレキシブルさを聞いて来てる人には、上限・下限どちらを聞きたいのか会話から察知する。わからなければ相手の反応を見て両方言う。1人で買いに来てたら下限から先に。

例→出題者、作成者、それ以外の人は解答者、なので、3人以上ですね(下限)一応6人なんですけど、ゲーム会とかだと10人とかでも全然遊んでますよ〜(上限)

 

★拡張版と普通のピクテル、何が違うんですか?
拡張オンリーの販売も忘れずに。予算的に拡張だけ買う人も多い。

例→ピクテルは、お題を決めるサイコロとホワイトボードになってる箱、ペン、基本的なカードが60枚入ってる基本セットなんですが、ライトはテーマ別のカードが30枚入ってる追加キットなんですよー。もしピクテル持ってないようでしたら、まずピクテルから買って、カードを足して遊ぶ感じです!ライトだけでも遊べます!

 

★ライト(拡張)だけでも遊べますか?
ルール的にも遊べるので「遊べます!」と一旦即答。まずポジティブな肯定から会話を始める。否定は厳禁。するとしても言い方に気をつけて、笑いながら。(30枚ぐらいサンプルで広げておいて)このぐらいで30枚なので、3パックあれば遊べますねー!(実際は本体があったほうがいいに越したことはないけど。)予算が足りない人もいるからそこは会話から判断。


★3作目の雪玉ゾンビ(過去作)は無いんですか?
他の作品を知ってくれてる人はかなりのファンであり潜在顧客。だが、ないものはない。委託先の売店情報を伝えるなど、誠実に対応する

例→今回ないんですよ〜(涙)イエサブさんでは残り少ないですがあって、今後台湾から発売されるんですよね。ピクテルライトはすごろくやさんでも通販でも販売してるので、そっちもよろしくお願いします!

 

Twitter見てます♡(SNS経由で来てくれた人への対応)
せっかくなので、会話から「何の人」として認識されてるか質問する。広報の刺さり方の確認。2016年は「タモリ倶楽部に出てたので知った」一色だったり、年ごとにきっかけが色々違って面白い。会話の糸口は多い方が良いが、この時ばかりは雑談モードに切り替え、癒しを。

 

販売ブースだけでなくゲムマ全体が売り場と考える

試遊卓誘導

買おうかどうしようか迷って長い間無言で立ち止まってる人には、本人に悪気がなくても後ろの人への販売機会損失になるので、言葉とジェスチャーで自然に試遊卓に誘導する。
例→試遊ブースがそちらにあるので、良かったら一度遊んでみてくださいね!

 

呼び戻しストッパー(上級)

試遊卓誘導もまた販売機会損失になるという考え方もある。冗談が通じそうな人にはあとひと押しの呼び戻しストッパーをかけておく

例→遊んで面白かったら戻ってきてこっちに買いにきてください!じゃないと私悲しんじゃいますよ〜!見張ってますからね〜(笑)

 

他ブース行く人には限定商法

在庫数が残り少ないことを伝える、限定商法はある一定数刺さる。ブースを離れても、また戻って来てくれる確率を高める。ゲムマ会場全体が自分の売り場と思え。

例→まだ残ってるかわかんないですけど、5時までずっと居るので、またブースにきてくださいね〜!

 

列の後ろの人にも積極的に話しかける 

パッケージを開けて展示していても、列の後ろだと見えない場合があるので、「サンプル」という言葉を投げておく。または手を高く挙げてピクテルのカード(コンポーネント)を見せる。

例→後ろのお客さんも良かったらサンプルあるのでどうぞ〜!

 

試遊卓での一言

ゲムマという戦場で、貴重な時間を割いて、遊ぶという体験をしてくれた人は貴重。遊んでそのままブースを離れてしまう人も多い。しかし、楽しい気分で帰って欲しいが、あくまで自分がゲームの販売員ということを忘れずに。赤字になって良いことはない。

感謝を伝え、買う気が10%以上ありそうな人には、ジェスチャーを含めて具体的に場所を伝え、販売ブースに再誘導する。

 

例→あちら(ジェスチャー)で販売してるので、よかったらどうぞ!

(場合により、委託販売の展開まで時間がかかることを伝える)

 

まとめ

本記事のまとめです。

  • ブースへの導入(客寄せ・発声・笑顔・観察)
  • レベル感に合わせた説明(各Q&A式で)
  • ブースだけでなく売り場全体を使う(試遊卓・限定商法・呼び戻しなど)

 

おわりに

個人的ゲームマーケット接客マニュアルを加筆・修正して説明しましたがいかがでしたでしょうか。今見返すと「お前はアパレル店員か?」みたいなことも書いてますが、少しでも笑ってゲムマ前に思い出して頂ければ幸いです。

 

明文化されていないボードゲーム周辺技術を言語化するのは楽しいなぁ。これからも何かトピックを見つけ次第書きたいと思います!

 

おまけ

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今回のゲームマーケット2018秋は、日本にいるメンバーと作った新作「ブンプ星人」を11/24(土)J-19ブースで出展します。詳しくはこちら。前回の記事に引き続き、肝心の自分のブースでできてないと恥ずかしいので、メンバーにも今回の記事のことを意識するよう伝えます(笑)

 

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普段は、ニューヨークのボードゲームショップ紹介、海外で訪れたイベントレポートなどを行っています。

 

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海外バイヤー視点で見た、ゲームマーケット出展者がするべきこと

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はじめに

ゲームマーケットが近づいてきました。出展者・来場者のみなさんは情報チェック・準備で忙しくなって来る頃かと思います。私は一人静かにニューヨークから広報活動をしております。

 

さて、以前フランスのパブリッシャーとお話することがあり、そこでそういえば「海外バイヤー視点で見た、ゲームマーケット出展者がするべきこと」を話したのでした。

 

手前味噌ではありますが、私のサークルはゲームマーケットがきっかけで世界デビューしています。2015年に作ったボードゲーム「ピクテル」がゲームマーケットでスカウトされ、現在、世界24ヶ国で販売されています。同人で作ったゲームがここまでくるとは、メンバー自身も思っていないことでした。これは、色々なタイミングで幸運に恵まれたという側面もありますが、自分たちがゲームマーケットで行った対策の成果だと捉えることもできます。

 

日本のアナログゲームを、もっともっと世界に広めたい。アメリカに移住し、ヨーロッパを旅する機会が多くなった今、さらに強く思います。今回、ゲームマーケットが近づいていることもあり、自分の知見もあわせ、海外バイヤー視点で見た、ゲームマーケット出展者がするべきことを、お気に入りの3点アプローチ「展示方法・コミュニケーション・情報整備」でまとめ、公開します。

 

ボードゲームの海外展開を考える皆さまをはじめとして、日本国内のユーザーに対する普及方法を今一度考えるタイミングにもなればと思います。 

 

概要

「海外バイヤー視点で見た、ゲームマーケット出展者がするべきこと」の概要は以下です。 

当日の展示方法

1.箱を開けてコンポーネントを展示

2.英語の紹介を一文でもいいから書く

コミュニケーション

1.積極的に話しかける

2.ツールに頼って「話す」を「書く」にシフト

情報整備 

1.ゲームマーケット公式サイトに掲載

2.HPやTwitterアカウントを作成

3.Board Game Geekに情報を載せる

 

これらを具体的に説明します。

当日の展示方法

1.箱を開けてコンポーネントを展示

ゲームマーケットでは、ゲームの箱を開けず、パッケージだけを展示しているサークルを見かけます。まず、これは今すぐやめた方がいいです。なぜなら、外国の方にとって、日本語で書かれたパッケージは、タイトルでさえも読めないからです。

 

我々が英語を第2言語として学んできたのとはわけが違います。漢字・ひらがな・カタカナ(装飾あり)で複雑なタイトルから、何が読み取れるのでしょうか?

 

ジャケ買い」という言葉がありますが、海外展開を狙っているサークルならその狙いはありえないでしょう。自分が投資して販売する対象を見つけにきているのに、ビジュアルだけで決めるのでしょうか?答えは否です。試遊卓があるからOK?いやいや、海外バイヤーに試遊卓まで見て回る時間はありません。

 

この点の対策としては「販売ブースで、箱を開けてコンポーネント(コマやカード・ボード)を展示する」でOKです。

 

2.英語の紹介を一文でもいいから書く 

次に、英語でそのゲームの紹介文を書いてください。ルール概要や、英語のサマリー(ルール要約)があるとなお良いです。当日、ブースにあることが重要です。英語で書かれてるか不明なものを、いちいちバイヤーはネットでアクセスして一個一個見ません。「どんなジャンルのゲームか」という一言だけでも構いませんので、ゲームの近くに書いてください。ピクテルであれば「Guessing Game」や「Communication Game」となります。自分のゲームは特別だといいたくなる気持ちもわかりますが、カテゴライズは重要です。小さなコンポーネントなのに「Strategy Card Game」などとあると、バイヤーは「シンプルなのに深い戦略性があるのかな」と気になる、とおっしゃっていました。見た目だけでは、ジャンルさえもわからないわけです。これだけなら、きっと今からでも間に合いますのでぜひやってみてください。

 

コミュニケーション

1.積極的に話しかける

接客行為において、日本人は静か・消極的すぎます。アメリカ人よりも静かと言われているフランス人よりさらに、です。ゲームマーケットでは、海外のお客さんが来た場合に、黙ったり、あたふたしている方を見かけます。何がそうさせているのかな?と考えた時「こんな英語でいいのかな?」「英語ができないから、間違って伝わったらどうしよう」と思うからではないでしょうか。

 

ことヨーロッパ・フランス人など、英語が母国語ではない人は、いわゆる英語が「ネイティブ言語」ではないです。そのため、カタコトの英語でも、向こうもカタコトの英語を話すわけですから、遠慮はいらないわけです。また、日本のゲームマーケットに来ている時点で、好き好んで日本語圏にきているわけですから、販売者に求める英語のハードルは相当下がっています。ですので、恐れずに英語で話してください。

 

2.ツールに頼って「話す」を「書く」にシフト

日本の英語教育の結果として「話すより書くほうが得意」な人が9割以上を占めると思います。これをネガティブにとらえずポジティブに捉え、話すことを書く方向にシフトすればいいわけです。具体的に何をするかと言うと、メモを用意して書いて伝える、事前に簡単な英語のメモを書いておく、名刺を用意しておきその後はメールでやりとりする、などです。コミュニケーションは何も会話だけではないので、うまく「書く」にシフトチェンジすることも必要です。我々もメールのやりとりで具体的な製品化の話を進めましたよ。

 

コミュニケーションは、個人的にはかなり重要だと思っています。民族性もありますが、ここを変えると劇的に海外展開のチャンスが増えると思っています。今一度、高い出展料を払い、多大な労力がかかっているゲームマーケットの出展の意義「ゲームを売るため、自分たちを知ってもらうため」を思い出し、臆さずコミュニケーションしてみてください。

 

情報整備

最後は、ネット上の情報整備です。このIT社会において、インターネット上に情報がないボードゲームは、かなり損しています。ゲームマーケット出展者が増える中、どのようなサービスで情報を整備すれば良いか、というところまで書いてみます。

 

1.ゲームマーケット公式サイトに掲載

まず、ゲムマ公式サイトには必ず情報を載せましょう。あふれんばかりのゲーム情報が掲載される中に載せて意味あるの?と思うかもしれませんが、幸いサイト内フリーワード検索もあるので、気になるユーザーは、ダイレクトに文字列で検索してくれます。Google検索でいいじゃん、とお思いのあなたは甘い。Googleは「ドメイン」の強さで検索結果表示順を決めるので、小さなサークルの小さなHPは検索上位に表示されないんですよ。そのため、ドメインの強い「ゲームマーケット公式サイトに情報を載せる」ことに意味があります。

 

2.HPやTwitterアカウントを作成

続いて、公式HPやSNSアカウントを作成します。無料ブログやサイトが作れるサービスも充実しているので、やらない手はないです。体感として、FacebookInstagramよりTwitterユーザーが多いので、SNSを始めるのであれば Twitterをお勧めします。Twitterの運用や広報の手法はまた別記事で。

 

3.Board Game Geekに情報を載せる

先日こんなことがありました。米国のボードゲーム会で私が日本のゲーム名を言うと、Googleで検索した後、BGG(Board Game Geek)でアルファベットで打って検索してくれました。もちろん日本語のキーボードなんてないので、ローマ字検索です。そこでももちろんヒットしないので、ふーん、で終わってしまいました。

 

何が言いたいかと言うと、同人ゲーム作者・プレイヤーの皆さんには、作り出した作品や遊んだゲームを、臆さず情報をBGG(Board Game Geek)にアップして欲しいのです。「英語で登録するなんてハードルが高い」とお思いでしょうか?いまやブラウザにテキスト翻訳機能があるので、テキスト形式なら日本語で公開する、で良いのです。HPがあるなら、登録したゲームデザイナーやゲーム内容の場所に、HPへのリンクを貼るだけでOK。これだけで全然違います。その後の行動はユーザーが考えます。まず入り口をたくさん増やしてください。

 

 まとめ

「海外バイヤー視点で見た、ゲームマーケット出展者がするべきこと」を、まとめてみました。今一度、要点だけまとめます。

 

当日の展示方法

1.箱を開けてコンポーネントを展示

2.英語の紹介を一文でもいいから書く

コミュニケーション

1.積極的に話しかける

2.ツールに頼って「話す」を「書く」にシフト

情報整備 

1.ゲームマーケット公式サイトに掲載

2.HPやTwitterアカウントを作成

3.Board Game Geekに情報を載せる

 

おわりに

米国に住んでると、日本の同人ボードゲームが全く遊べないし、知られてない事をいつも残念に思います。ユーロゲームにも日本由来のゲームが多いからか、現地のゲーマー達は島国である日本にとても興味を持っています。だけど彼らは日本のゲームを知るすべがあまりにも無い。そんな彼らにとって、ゲームマーケットは夢のような1日です。 

 

ゲームマーケットという個人アナログゲームが大量に試遊・遊べる恵まれた環境にいる日本のみなさま。

 

「Better than Nothing.」私の好きな言葉です。何もしないより何かしよう。

 

今からでもできるゲームマーケット対策。今一度、1つでも取り入れてもらえたら幸いです。 地球の裏側から、ゲームマーケット成功を願っています。

 

おまけ

今回のゲームマーケット2018春は、日本にいるメンバーと作った新作「サバンナスマイル」を5/5(土)C-05ブースで出展します。詳しくはこちら。そろそろ実物がメンバーのもとに届く頃。肝心の自分のブースでできてないと恥ずかしいので、メンバーにも今回の記事のことを意識するよう伝えます(笑)

 

最新情報はTwitterでつぶやいています。

ボドゲイム@ゲムマ春(土) C05新作発売 (@bodogeimu) | Twitter

 

ではでは!

 

人気記事はこちらから。過去最大にバズった記事。

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普段は、ニューヨークのボードゲームショップ紹介を行っています。

01. Barnes&Noble

02. the Uncommons

03. Amy's Hallmark Shop 

04. ToysRus Express

05. The Compleat Strategist

06. Forbidden Planet

07. Dinasaur Hill

08. Game Master Games

09. The Brooklyn Strategist

10. Staples 

11. Mcnally Jackson

12. Hex & Company

13. Comic Comics & Games