Hiroのボードゲームあれこれ

アメリカをはじめとした海外のボードゲーム紹介・ショップ訪問記、ゲーム製作記をつづります。

Age of Steam(蒸気の時代)闇マップベスト10紹介

こんにちは!闇マップ研究家のhiroです!

 

さまざまなテーマで蒸気の時代の拡張マップを紹介するシリーズです。

今回のテーマは「闇マップ」!

 

蒸気の時代はとても面白いゲームですが、その中でも「闇マップ」と呼ばれているマップが存在します。(「闇」と言っても、面白くなかった、という意味では決してなく、ここでは「つらい、けれどそこが楽しい」という良い意味で使用しています。)

 

そもそも、蒸気の時代の拡張マップの中には、とても攻撃的なアクションが用意されていたり、破産するよう設計されていたりと、とんでもないルールの拡張マップが存在するのです。「収入を徐々にあげていく」事を前提にしたルールのはずが、意図的に通常よりも収入が上げにくくなったマップなども多数存在します。

 

これらの闇のルールにより、何も商品が運べなくなったり、せっかく計画していた輸送が台無しになったり…そういったことが起こりやすいのが「闇マップ」だと私の中で位置付けしています。攻略するのが難しい反面、上級者向けの痺れるルールだなと思うことが度々あります。しかし、蒸気をはじめて遊ぶ人にこれらのマップを出すのは、かなり勇気が必要です。笑

 

2022年7月は闇マップ強化月間だったこともあり、そんな良い意味でも悪い意味でもヤバめな闇マップをたくさん遊んだ1ヶ月になりました。

 

それでは、今まで遊んだ140マップの中から、(これは闇マップでは…?)というマップを10個セレクトし、「闇ポイント」と共に紹介します!!!

 

※なお、ソロマップは通常の勝利条件と異なるためトリッキーなルールが多く「闇」と認定しがちなため、今回の選定からは除外しました。

 

 

1. Venezuela(ベネズエラ

闇ポイント:初期商品なし、敷設金額高すぎ、黄色は特定アクションを選択しないと運べない

 

闇ルール詰め合わせの闇マップ王者、ベネズエラマップ!まず第1に、初期商品がマップ上に1個もない。そんなマップ、今まであっただろうか?開始して2ラウンド目からが本番となる。第2に、線路の敷設金額がラウンドごとに1ドルずつインフレーションし、8ラウンド目にはなんと1枚あたり8ドルになる。救済措置として、置き換え線路は2ドル統一となっているため、相対的に安価で、その置き換え線路の取り合いになる。第3に、優先輸送アクションが従来の能力+「マネーロンダリング」となっており、このアクションを選ばないと黄色キューブは一切運べない。このアクションをとるために高額で借金をしたり、そもそもキューブが少ないため何もしないターンが多発、という闇さである。さらには、借金も上限なしで、16株式以上の借入は、即時に収入トラックを下げる。これでもか、といういやらしいルールを詰め込んだ、堂々の闇マップ一位のベネズエラ。一度体験してみて欲しい。

 

2. Madagascar(マダガスカル

闇ポイント:アクションが全て最悪なものに置き換えられている

 

ベテランに「闇マップといえば?」と聞いて複数の方から名が上がっていて期待値の高かったマダガスカルマップ。期待を裏切らない闇だった。このマップのユニークな点は、アクションが全てマイナス効果のもの(バッドアクション、と呼ばれている)に置き換えられ、輸送一回、最終敷設、都市化したら1枚だけ、機関車はアップするが敷設0枚など、何を取っても損しかしないアクション選択フェーズとなっている。通常、利益があるからアクションを選ぶのに、絶対選びたくないものを避けながら渋々何かを選ばされる、という驚きのルール変更。1、2個の「特別アクション」があることが通例の蒸気のはずなのに、全てのアクションを根底から変えてしまい、アクション選択の概念を覆している素晴らしい闇マップである。

 

3. Reversteam(リバースチーム)

闇ポイント:色付き都市はその色以外を全て受け入れるので、物流がすぐ止まる

見た目は基本マップのラストベルト。しかしよく見てほしい。五大湖が、左右が、反転している!タイトル通り、全てがリバースされた闇マップなのだ。もちろん、全てというからには、土地だけでなく、一番強力な反転が「都市」となっている。赤い都市は、通常赤いキューブを受け入れるために存在しているが、なんとこのマップでは「赤以外のキューブを全て受け入れる」のである!このルールのどこが闇かというと、赤以外の全てのキューブがそこで輸送を終了してしまうため、高リンクが作れず物流がすぐ止まってしまうのだ。これにより、都市化ブロック(※自分のためではなく、他プレイヤーの経路にある町を都市化すること)の鬼畜さが際立ち、そもそも高リンクが作れないため機関車の価値が低下する。誰だこんなマップを作ったのは!?というレベルで闇である。このマップのルールに慣れ、リバースチーム脳になった4ラウンド目以降はなんとか運べるようになったが、その後遺症として、他のマップを遊んでも(赤は赤以外の都市で止まるから…)と混乱してしまうこと間違いなし!

 

4. Detroit Bankruptcy(デトロイト財政破綻

闇ポイント:1人以外が脱落するまで続くデスゲーム方式

こちらは勝利条件が通常と異なり「自分以外を脱落させる」という、デスゲーム方式なのだ。「わかりやすい悪」を内包した闇マップである。初期発行株は5なのに、所持金は0ドルで開始。さらには商品チャートには一個ずつしか商品がなく、争いしか生まない意地悪仕様である。借金の計算を通常の蒸気よりもシビアに行わなければならず、一手の間違いも許されない上級マップである。1人以外は全員破産するようにルール設計されている時点で、もう闇にしかならない。一度収益がプラスになったのも束の間、株式発行数が多い、かつ商品が運べず収入減のみが発生し、次第にマイナスになっていく様は、他のマップでは味わえないタイプの急降下であろう。

 

5. Atlantis(アトランティス

闇ポイント:中央に、しかも人数分しか商品補充されない

高額敷設が必要な険しい山に囲まれた中央のアトランティスにしか商品が支給されず、しかもプレイヤー分しか支給されないため商品がかなり少ない。輸送は1人2回行うんだが??全員群がったらどう考えても足りず、地獄のあり様である。従来強い機関車や都市化アクションよりも、遠くに繋ぎ延命が可能な技術士アクション、ターン順や優先輸送の重要性がとても大きくなったマップ。このマップを遊んだ当時、闇マップをあまり経験したことがなく、イベント会場で初対面の蒸気プレイヤーと共に悲鳴を上げてプレイしていたことが記憶に新しい。

 

 

6. Cyclades(キクラデス諸島)

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闇ポイント:特別アクション「風向きの変更」で1方向の輸送が全てロックされる

キクラデス諸島で繰り広げる、線路のない概念蒸気。プレイヤーの所有マーカーは、グリッドの交点か境界線に配置する珍しい形。経由した島数=リンク数となっていてわかりやすいが、特別アクション「風向きの変更」アクションがとてもやっかいだ。それは、このアクションにより東西南北いずれかの輸送が1方向禁止されてしまう。例えば、南方向への移動を禁止するとした場合、マップの下方向に運ぶ輸送が全て不可となってしまう。これにより、自分はその方向に動かすルートを構築せず、ずっと南をブロックすることにより、他の人全員を苦しめることになる。個人攻撃でなく全体攻撃が許されているというわけだ。なんという闇マップ!かわいいアヒル駒で闇が緩和されるかというと、そんなことはなかった。

 

 

7. Slovakiaスロバキア

闇ポイント:都市色可変、ラウンド終了時にランダムに都市色変更、キューブがある限りエンドレス

2人用マップを代表する闇蒸気、スロバキア。都市色が可変、色が他都市とかぶるとラウンド終了時にランダムに色が変更されるという。なんじゃそりゃ!と言いたくなるインディーズマップである。街からキューブがなくなるまで無限にゲームは続く。難易度は最高級。これはプロトだろ?とスレッドで物議を醸した本マップ。ビターな蒸気をお望みのあなたに。

 

8. Montréal Métro(モントリオール・メトロ)

闇ポイント:政府の線路が敷ける、2人以上がパスするとパスしたプレイヤーは全員アクション選択できない

カナダのモントリオールを舞台にしたマップ。珍しいことに複数ページに渡るルール記述があり、蒸気拡張の中でも比較的ルールが複雑な部類に入る。特筆すべき点その1は機関車レベルで、なんとxとyの2軸方向に機関車レベルを伸ばせる!これだけ聞くと(え?機関車レベルが伸びるんだったらなんでもいいのでは?なぜ闇?)とお思いの方も多いだろう。y軸のアップは、なんと後述の政府の線路にしか使用できない。また、x軸をアップグレードしたらy軸は元に戻るので、最初からやりなおしなのだ。特筆すべき点その2は、ラウンド開始時に政府の線路を1人が担当して敷くのだが、これがまた人の邪魔を「無料」でできる強力なツールとなっているのだ。政府の線路は、機関車のy軸がないと運べない上に、使用しても収入が増加しないため、ちっとも嬉しくないのだが、これを使用しないと運べないように誰かが敷いてしまうのがこのマップなのだ。蒸気を何度も遊んだことのあるメンバー同士で遊んだが、政府線路の敷設による邪魔ムーブが毎ラウンド発生し、考えることが多くとんでもないカオスな世界へ突入した。問答無用で闇マップトップ10にランクインだ。

 

9. Human Body(人体)

闇ポイント:青と赤の都市が実質同色、毎ラウンド青か赤に統一され輸送不可能に

人体で酸素と二酸化炭素を毎ラウンド交互に心臓に運ぶ。なんでやねん蒸気シリーズ(なぜこんな場所で線路を敷くのか!?マップ)の代表選手、人体マップ。赤の都市、青の都市が実質同色となり、奇数ラウンドでどちらも赤色に、偶数ラウンドでどちらも青色の都市となる。すなわち、これらを経由するルートを構築していた場合、赤と青は必ずどこかで止まってしまい、全く長距離リンクが作成できないのだ。一色だけならまだわかるが、2色も止まってしまうなんてどういうことだ?もうこのルールを読んだ時点で闇マップ検定合格マップだと理解した。筆者の蒸気人生で初めて破産を経験したマップで、良くも悪くも忘れることのないマップとなった。

 

10. 20,000 Rails Under the Sea(海底2万マイル)

闇ポイント:7へクスのタイルを配置する権利がある人が限られている、敷設が高額

土地を自分達で作っていく、救済措置のない変則マップ。都市化アクションや、競りで1位を取った人のみがこの土地へクスを置けるため、もちろん自分のルートの延長となるように新タイルを広げていって置くわけである。置けるプレイヤーが限られているため、都市の独占が簡単に発生する。また、線路はターン中に何枚敷いても良いという一見自由度の高いルールが存在するが、タイル配置コスト累積ルールにより敷設枚数に歯止めが効いている。実質、3枚ぐらいしか敷けないのだ。見せかけだけ優しく、騙された気分になる。これらの闇ルールの存在の他、受け入れるキューブ色が限られているなどのトリッキーなルール変更点が多く、考えることが非常に多い。ベテラン勢も大混乱の上級者・闇マップである。

 

最後に

 

蒸気の時代、闇マップを紹介しましたが、いかがでしたか?お気に入りの闇マップは見つかりましたか?こうしたテーマに沿った記事を書くことで、今までプレイしたマップを振り返ることができ、個人的にも書いていてとても楽しかったエントリーでした。この記事で、遊んでみたいマップが見つかればこの上ない喜びです。これらのほかにも、まだ未知の闇マップが存在するかもしれません。あなただけの闇マップを見つけて、ぜひシビアなルールに痺れてみてください!

 

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Twitterでは所属サークルのゲーム紹介の他、アメリカで日々遊んだゲームなどをあげています。最近は蒸気の時代に関するツイートが多いです。

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最近、音声メディアをはじめてみました。第2回は蒸気の時代の話をしているので、よかったら聴いてみてください。

 

 

それでは!

 

 

本ブログの「蒸気の時代」その他のエントリーはこちら

 

hirobodo.hatenablog.com

 

hirobodo.hatenablog.com

 

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「蒸気の時代ファンブック」情報

2022年に制作した「蒸気の時代ファンブック」について紹介します。

 

筆者はこれまで、以下のシリーズで同人誌を作成してきました。

・ニューヨークのゲーム会実録エッセイ漫画

・世界のボードゲームショップ・カフェ紹介雑誌

・英語フレーズ手書きメモ

今年は趣向を変え、上記に加え、「蒸気の時代」というゲームにまつわる、図鑑的な位置付けの本を出しました。

 

どんな本?

鉄道ゲームの名作「蒸気の時代」というボードゲームがあります。このゲームの拡張マップを100種類遊び、それらの特徴を詳細に紹介しました。蒸気愛を詰め込んだファンブックになります。

 

特徴1:100種マップをフルカラービジュアルで紹介

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この本のメインコンテンツとなる、マップ紹介です。実際に自分がプレイした時の写真を使っています。また、マップの特徴、そのマップだけの特別なアクションをはじめ、入手方法や、プレイして実際に感じたリアルな感想を掲載しています。

 

特徴2:蒸気ファンに向けた企画ページが充実

その他にも、いろいろな企画ページを作りました。

・2人用マップ紹介

・マップの管理方法

・オンライン蒸気のススメ

・蒸気で使える英語フレーズ集

・「蒸気の時代コン」とは?

・周辺グッズ紹介

・おもしろ蒸気用語集

棋譜のススメ

 

内容はこんな感じになります!(音量注意)

 

頒布情報

2022年4/23.24に開催された「ゲームマーケット2022春」にて頒布しました。

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委託販売情報

現在は、以下の店舗さまにて、委託販売頂いております(敬称略)。

・富山:Engames

大阪:賽翁 売り切れ

・大阪:デザートスプーン

・大阪:ボドラボ DDT

兵庫:シャッツィー 売り切れ

・東京:有明亭

・東京:リブレスト

・東京:コロコロ堂

東京:秋葉原BEEP  売り切れ

ありがたいことに、完売した店舗が複数あります。次回納品時期は未定ですので、ぜひ在庫のあるうちにお買い求めください。

 

信販売先は、以下となります(敬称略)。

・富山:Engames

・東京:コロコロ堂

・全国:イエローサブマリン

初版エラッタ情報

初版のP33に異なる情報が掲載されていました。以下が正しい情報となります。申し訳ありません!2版では修正した情報を掲載しております。

読者アンケート

実は、本の冒頭で読者アンケートをつけております。簡単なものなので、読んで面白かったよ!という方はぜひ以下から感想いただけると励みになります。

 

おわりに

本当に、本当に、この本は、いまの自分が持つ能力を全て使って作った、魂の自信作です。一度好きになったら100回何かしらやるまでやめない性格や、DTPデザインを学んできたことや、学生時代の修論で培われた調査・まとめる技術や、同人誌を作るという経験や、インタビューするための英語力は、全てこの本を作るために事前に用意された伏線だったんじゃないかとさえ思います。

 

そんな魂を込めた蒸気本。ぜひ、この本を読んで、この気持ちを共有して欲しいです。蒸気の時代がめちゃめちゃ遊びたくなること間違いなしです。

 

「蒸気の時代」DX新版セット2・3の13マップ紹介

🚂 Age of Steam Deluxe: Expansion Volumes I, II & III のプロジェクト画像

キックスターターで「蒸気の時代DX版」新版の拡張マップが公開されました!

 

せっかくなので、新しく公開された「セット2」「セット3」の13マップについて、ルール概要・感想をまとめました。

 

13マップのうち、プレイ済みマップに関しては、ルール概要に加え、感想を述べました。DX版になる前の旧版マップで遊んでいることをご承知おきください。残りの3マップの完全新作と未プレイマップに関しては、ルール概要と、ルールを読んだ感想を述べています。

 

2023/04追記:全てのマップを遊んだので、感想を追加しました!

 

それでは早速紹介に移ります!

 

 

 

セット2

イタリア

特徴:

町なし、都市化なし。線路敷設、収入時、緊急株式を1株につき3ドルで発行可能。完成した線路1リンク分のみ敷設可能。黒都市はないが、黒キューブを移動可能、通過した線路の持ち主の収入を通過リンク数分下げる。

 

特別アクション:

商品の交換(都市化の代わり):袋からキューブを1個ランダムに取り、マップ上もしくは商品チャートの黒キューブ1個と交換する。これを2度行う。

 

感想:

南北に長いマップ。線路敷設に上限はないが、1ラウンド中に完成線路を1リンク分までしか作れない。黒を人のリンクで運ぶとリンク数分相手の収入を下げられる攻撃的なルールの存在により、事前に計算していた収入が一気になくなる恐怖のマップ。借金と線路点のバランスが大きく変わり、アクション強弱がラウンドにより変動する。ツイストが多めだが、イタリアマップ脳になるとかなり面白い。

 

シアトルメトロ

特徴:

商品輸送の回数は初期は通常通り2回だが、商品輸送アクションポイントを増やすことにより輸送回数が増加する。

 

特別アクション:

生産(変更):商品輸送アクションポイントを1増加。

都市化(変更):3エリアのみ都市化可能。3つがすでに都市化されていた場合、商品補充フェーズでダイスの振りなおしが可能なアクションに変更となる。

 

感想:

完全新作。1-3人用のマップで、ソロでも遊べ少人数でも遊べるという点で他のマップと差をつけており素晴らしい。ソロモードは得点計算方法が異なるので、人数ごとに別の楽しみ方ができそう。ターン順の部分をカットし、その分、商品キューブの動きを複雑にしている感じだ。

 

スコットランド

特徴:

ほぼ通常ルール。フェリールートを6ドルで敷設可能。ターン順で2番手のプレイヤーは半額支払い。   

 

感想:

イギリスの最北端に位置する国スコットランドが舞台のマップ。狭いマップだが、敷設不可能な海のエリアがそこそこあるため、2人でも線路の取り合いが熾烈となる。狭いマップではルート設計のタイトさが必要となることに注意しよう。初版のデザインに寄せたイラストも少し古めかしいなと遊んだ当時は感じたが、さまざまなマップを遊んだ後に再度眺めてみると、この色使いのマップも味わい深い。何より旧版のタイルがよく合う。余談だが、筆者が初めて遊んだ拡張はこのマップで、このルールのタイトさに痺れ、のちに200マップ遊ぶ事になった。

 

グレートブリテン

特徴:

町ディスクは8個のみ使用。England、Scotland、Wale間のいずれかの国境を跨いで商品を輸送した場合、収入が最大+1される。

感想:

マップ特性としては、縦には長いが幅が狭い部分が多い。町が中心に集まっているため序盤に高リンクが作りやすくなっている珍しい傾斜が掛かっている。しかし、構築リンク数に自分の機関車レベルが追いつかず、7、8リンクからいかに自分の今の機関車レベルにあった最大輸送リンクを見つけるか、という、いつもと異なる考え方をする、良いツイストである。

 

 

テキサスオクラホマニューメキシコ

特徴:

セットアップ時に、牛トークンを32頭を順に配置。これらの牛は要求都市へのみ商品同様に運ばれる。いかなる商品も要求都市は通過できず、牛のみ輸送可能。新都市タイルなし、都市化アクションなし。   

 

特別アクション:

牛追い:商品輸送フェイズに、牛1頭を1または2ヘクス、線路ヘクスまたは都市に移動可能。

放牧:(即時) 牛小屋から最大2頭の牛をオープンヘクスに直接配置可能。

 

感想:

アメリカ南部に位置する、テキサス・オクラホマニューメキシコの3州が合体したマップ。別途牛のトークンがあり、放牧したり追い込んだりして牛小屋に戻すトリッキーなルールである。このルールは複雑に見えるが、蓋を開けてみると、牛は無色のためどの都市にも止まらず運べるため、リンク数が稼ぎやすく、初心者にも優しい。とはいえ、都市化アクションがないため町の独占が起きやすく、上級者同士で戦うと熾烈な戦いが発生すること必須。

 

1890ベルリン

特徴:

セットアップ時に都市の色がランダムに決定される。各都市の一番右に置かれている貨物駒だけを輸送可能。線路敷設は2枚まで、技術士アクション選択時に3枚敷設可能。

 

感想:

コンパクトなベルリン!次に来る商品がマップ上に並べてあってわかりやすいと思いきや、一番右の商品しか運べない。実質できることの選択肢が超狭くて、線路が2枚上限な事もあり、機関車レベルを上げても高リンクを全く作れないという闇のマップ。技術士を強くした傾斜は評価したいが、人を選ぶマップ。

 

ポルトガル

ルール概要:

アクション選択直前に、線路タイルを1本だけ無料で敷設する。

 

感想:

線路タイルを1本だけ無料で敷設する」動きにより、(ハハーン、そっちに行きたいわけね…)と線路敷設計画が「アクション選択前に」狂う。線路1枚を敷設する「タイミング」をずらず、というルール変更のみで、ダイナミックな変化をルールに与えている。着眼点が素晴らしい、ジョンのミニマリズム万歳の拡張。

 

 

 

セット3

パシフィック電力

特徴:

特定都市から敷設開始、そこから全ての線路が必ず接続していなければならない。機関車トラックがなく、独自の電力トラックに置換。

 

特別アクション:

特急:同色都市を一度通過できる。

 

感想:

アメリカの西海岸の複数の州が舞台のマップ。ロサンゼルスから始めなければならないという制約があり、1、2ラウンド目はいつもより線路敷設が難しくなる。しかし「電力供給」という独自システムの採用により、機関車リンクが従来より簡単に上がるアッパー系マップだ。初見では「キューブと同じ色の都市を通過できる」特別アクションが強いかと思ったが、このマップは思った以上に山が多く、山にも敷設可能である技術士アクションがとても強い。マップのイラストがピンク色で可愛く、暗めのマップが多い蒸気の中では、ビジュアル的なインパクトも抜きん出ている。



スウェーデンリサイクリング

特徴:

紫キューブを除外。商品補充フェーズがなく、代わりに輸送後の商品がリサイクルされ輸送先都市で赤⇨黄→青→黒となる。輸送後の黒キューブは焼却場(WTE)に配置される。  

 

特別アクション:

WTEプラントオペレーター:WTEプラントスペースから黒商品を全て取り自分の前に置く(終了時各2点)

 

感想:

世界有数のリサイクル国であるヨーロッパのスウェーデンを舞台としたマップ。埋め立てられるゴミは全体の1%未満で、リサイクルされなかったゴミも廃棄物発電(WTE: waste-to-energy)プラントで焼却されてエネルギーに変換され、その量は年間200万トンに上るそう。このマップでは、商品補充がない代わりに、商品がその都市でリサイクルされ、最終的に黒くなりWTEプラントに送られる。リサイクルされた後の色は固定なので、輸送計画が立てやすく、見た目ほど難易度は高くない良いマップ。

 

大阪

特徴:

闇営業:黒キューブのない都市に輸送すると収入−1。

挨拶まわり:同じ色の商品がある都市を通過または到着すると、1商品につき1ドルを獲得。

 

特別アクション:

値切り(技術士の置換):線路3枚のうち1枚を半額(切り上げ)で敷設可能。
飛び込み営業:商品輸送前に、黒キューブを黒以外の任意の都市に追加可能。

 

感想:

日本の大阪を舞台にした、お笑いがテーマのマップ。生まれ育った土地に愛着があり、筆者が作成した。個人的に、アッパー系が好きで、収入が上がりやすいマップが好きである。しかし、ただ収入が上がりやすいだけでは面白くないので、「キューブが多いが収入を上げるのは難しい」という感想を持ってもらうべく、セットアップ時の商品数は多く調整した。しかし、黒キューブがないと収入が上がりにくいため、輸送で苦しくなるだろう。特別アクションをうまく駆使して遊んで欲しい。

 

なんと、私の作った大阪マップが公式に採用されました。

 


出版にまつわる話:

出版を打診された際に、蒸気の時代の拡張マップデザイナーとして、「日本人・女性初デザイナー」だと言われ面食らいました。いろいろな方のご協力を得て、無事キックスターター版拡張としてお知らせできることになりました。この形に落ち着いて、本当に嬉しいです。

 

なお、5人(!)でのプレイ動画がYouTubeにアップされています(私もチャット欄で参戦しています)。1ラウンド目の初期ビッドが6になっていたり、他人の線路だけを使って収入が誰も上がらない上級者ムーブがあったりと、大爆笑しました。英語がわかる方は是非視聴してみてください!

 

リンカーン葬儀車


特徴:

白キューブが付属。白キューブを霊柩車に届けると収入+1。ターン順は前ラウンドに選択したアクションにより決まる。アクション選択時に、アクション実行の有無に関わらずお金を払わなければならない。

 

感想:

未プレイのためプレイ写真なし。リンカーンの霊柩車がアメリカ各地方を巡礼した、史実に基づいたテーマのマップ。アクション実行自体にお金がかかるため、よりソリッドに自分の今すべきことを見極めなければいけないだろう。また、そのラウンドに行うアクション選択だけでなく、次のターン順にも効いてくるアクション部分がどう機能しているかが楽しみのマップである。

 

中国南部


特徴:

技術士と機関車アクションは使用不可。プレイヤーマーカーを4つしか使用できず、5つ目を完成させた場合、いずれかの自分のリンクを国有化する必要がある。その場合、線路タイル分のお金を獲得する。    

 

特別アクション:

援助:援助トークンを獲得。使用することで、4枚目の線路敷設か、機関車レベルを1高いレベルとみなす。使用しなかった場合、1個3点。 

 

感想:

巨大国家中国南部マップ。このマップのユニークな点は「4リンクまでしか私有線路を作れない」という点で、ユニークなだけでなくそれがかなりうまく機能している。20枚以上プレイヤーディスクがあるにもかかわらず、それを4枚しか使えないのだ。私有線路以外の場所は、国有化、すなわち誰も収入を得ない線路としてやりくりする必要があるため、どの線路が最も重要かの優先順位を考えなければならない。国有化線路からは香港に荷物を運べないなど、フレーバーとしても中国らしさが随所に光る良い拡張。

ディスコインフェルノ

特徴:

2株式15ドルで開始。連鎖反応として、輸送先都市から新たなキューブを輸送可能(機関車レベルの上限リンク数まで)。商品が1つもない都市は裏返しにされ、以後キューブの輸送元・先都市にできない。

 

感想:

Infernoは灼熱・地獄などの意味。どこが灼熱なのかというと、キューブがなくなった都市は燃えてなくなってしまうのだ。ディスコに人(キューブ)を送り込む、踊っているのか踊らされているのかわからないマップ。運び切りではなく、一度キューブを落とした都市からまた輸送を継続できるツイストがとてもユニークで、このマップの大きな個性となっている。使用予定の都市からキューブが奪われ、さらに燃えてなくなることもあり、その場に応じた適切な対応力が求められる上級者用マップ。

 

 

 

最後に

楽しそうなマップばかりで、発売が待ち遠しいですね。ルール概要を読んで気になった方は、キックスターターのページにドラフト版のルール(英語)も公開されているので、読んでみてください。

www.kickstarter.com

 

また、これらのマップ含む100マップを紹介した「蒸気の時代ファンブック」なんてのも作りました。現在再販予定で、以下Engamesさんのサイトから、入荷通知メールが受け取れます。このほかにもたくさんの拡張マップが存在しているので、気になった方はぜひチェックしてみてください。

 

 

100マップを遊んでもまだ熱は冷めず、まだまだ蒸気の時代生活は続きそうで、ワクワクしています。

 

ちなみに、拡張マップのオールタイムベスト10はここです。当時紹介したマップが今回のキック拡張に結構入っていて、とても嬉しいです。

 

hirobodo.hatenablog.com

 

 

ボドゲイムhiro (@bodogeimu) | Twitter

Twitterでは所属サークルのゲーム紹介の他、アメリカで日々遊んだゲームなどをあげています。最近は蒸気の時代に関するツイートが多いです。

よければFollowしてください。

それでは!

 

Age of Steam(蒸気の時代)ベスト10マップ紹介

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去年は「蒸気の時代」に出会い、気が狂うほどハマっていた一年でした。まだ遊びだして1年以内というのが信じられません!

 

例年この時期には年間ベスト10などをまとめているのですが、今年は先に蒸気の時代ベストを振り返ろうと思います!2021年3月に初めて蒸気の時代を遊んでから、2021年に遊んだ拡張マップは、ユニーク数70種類、合計76マップでした!

 

ほとんどがとても面白いマップなので、ベスト10を選ぶのに苦労したのですが、特に印象に残った10マップを紹介して今年のブログをはじめようと思います!なお、2人用マップは別ブログで紹介したので、多人数用マップからセレクトしています。

 

それでは、はじめます!!

 

Denmark

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デンマークマップ!このマップはJC Lawrenceさんという現在は主に18xxをデザインされている方の作品で、他にもロンドン、ウェールズ、南東オーストラリア、と多数ユニークなマップをデザインされています。株式、機関車、収入トラックが1つにまとめられていて、かなり見やすいです。このトラックシステムは、このデザイナーさんの他のマップでも採用されています。ゲームの中でのバランスもよくできており、蒸気の時代を遊んだ事のない人とも遊べる、その上上級者も満足できる、バランスの良いマップだと思います。このマップを遊んで面白かったら、デザイナーさんで絞り込んで他のマップを遊んでみるのもオススメです。

 

Pacific Electric

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2021年蒸気の時代コンで配布されたマップを後日ウェブで購入したもの。おそらく一番最新リリースされた市販マップです。LAから始めなければならないという制約があり、1、2ラウンド目はいつもより線路敷設が難しくなります。しかし「電力供給」という独自システムの採用により、機関車リンクが従来より簡単に上がるアッパー系マップです。そのため、遊んでいて楽しいです。特別アクションは「キューブと同じ色の都市を通過できる」という事で、初見ではこのアクションが強いかと思いましたが、このマップは思った以上に山が多く、山にも敷設可能である技術士アクションが強かったです。マップデザインがピンク色で可愛く、暗めのマップが多い蒸気の中では、ビジュアル的なインパクトも抜きん出ています。

 

こちらから購入できます。

Age of Steam Maps: Double Base USA and Pacific Electric – BoardGameTables.com

 

Netherlands

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「概念蒸気」と言われているこのオランダマップ。見てください、この異様なマップを!通常あるべきはずの色、そう、都市に色がないんです。色がない代わりに、奥にもう一枚ミニマップが置いてあり、そのマップに5色のキューブを置き、都市色をコントロールします。つまり全都市の色が可変です…狂っている!計画なんてできたもんじゃない!しかし、1点の重みが研ぎ澄まされていて、ルート計画の重要性がさらに増す、とても良いマップです。いろいろな拡張マップを遊んだ後、変わり種蒸気を求めている方に必ず遊んでみて欲しいマップです。

 

 

Disco Inferno

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ディスコに人を送り込む、踊り踊らされマップ、ディスコ・インフェルノ!通常、蒸気の時代では、目的地までキューブを一気に運ばなければなりません。しかしこのマップでは、一度キューブを落とした都市から異なるキューブを輸送できる、というかなりツイストのきいたルールがあります。この考え方が、いつもの蒸気とは全く異なる脳を使うため、上級者ほど混乱する事必須のマップとなります。さらには、人が居なくなった都市は燃えてなくなるという謎のルールにより、殊更ターン順が重要で、その場に応じた適切な対応力が求められるマップなのです。

 

Korea

f:id:iroppu:20220104053634p:plain韓国マップは、都市に初期色がなく、そこにある荷物の色が都市の色になるという脳細胞大混乱マップです。6リンクをやっと作ったのに、その頃には荷物を他の人に運ばれて都市は無色になっているという地獄の状況が簡単に起きます。このマップでいいなと思った点は、通常終盤になって強くなる「商品補充」アクションの比重が高くなっている事です。何せ、そこにその色を運べるようになりますからね。こういう、通常そんなに強くないアクションを強くするようなツイストのあるマップは、感心して印象に残る事が多いです。

 

Brazil

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このブラジルマップでは、運んだキューブを全て保管しておき、ゲーム終了時に保有数でマジョリティ争いを行います。色によってはプラス点だけじゃなくペナルティも喰らうというルールの存在により、通常嬉しさしかない長距離リンク商品を見つけても(これ本当に必要…?)と自問自答を重ね、結局運ばないという決断を下さねばならないのです。「高リンクを作って運ぶ」という蒸気の大前提を壊してくる、とても面白いマップです。

 

Southern China

f:id:iroppu:20210907235328p:plainこの南中国マップのユニークな点は「4リンクまでしか私有線路を作れない」という点で、しかもそれがうまく機能している点が高評価の理由です。通常20枚以上プレイヤーディスクがあるにもかかわらず、それを4枚しか使えないのです。私有線路以外の場所は、国有化、すなわち誰も収入を得ない線路としてやりくりする必要があるため、自分の線路を敷設するだけではなく、どの線路が最も重要かの優先順位を考えなければならないのです!一度自分のものにしたものを手放すのは勇気が必要で難しいのです、線路も物も人間も…おっと脱線しました。国有化線路からは香港に荷物を運べないなど、フレーバーとしても中国らしさが随所に光る良い拡張です。

 

Pittsburgh

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3人専用のピッツバーグマップ。直線を含むタイルが全て10ドルというツイストのルールが素晴らしい。値段に差をつけるだけで、直線を禁止しているわけではないのに、ここまでカーブばかりになる盤面。この設計が素晴らしい!蒸気の時代は、そもそも遠回りして高リンクを作るという「遠回り信仰」があるゲームなんですよね。このマップでは、無理やりカーブで繋ぎ、さらに遠回りして繋ぐのです。この、わざと仕事ができないフリをして残業するような理不尽さの詰め合わせが、他にないユニークさを醸し出しています。デラックス版同梱マップで一番印象に残っているマップです。

 

Taiwan Cube Factories

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台湾キューブファクトリー!このマップでは、商品補充チャートを使用しない代わりに、なんとキューブを自前で合体させて補充する斬新なマップです!手元のキューブを合体させて補充するため、何色を事前に運ぶかがかなり重要です。なおセーフティネットも効いており、他のボードゲームでよくある「3色用意したら何色にしてもいいよ」があるから大丈夫…と思いきや、このワイルド変換、何と黒色にしかなりません!ここもよく練られているなと思った箇所で、黒色が生成できても、あまり嬉しくないのです。変換の事を常に考えながら、通常のルートビルドも行う、考える事がたくさんの楽しいマップです。

 

 

The Zombie Apocalypse

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黒ヘクスからゾンビが湧いてくるゾンビアポカリプスマップです。別途ゾンビコマを用意し、それらが毎ラウンドワラワラと湧いてきます!一番近い都市に向かってゾンビが進み、破壊されるので、線路敷設には注意が必要です。この動きが、ゾンビが意志を持って進んでいるかのようで面白いです。なお、ゾンビは一度黒くなった都市に興味がなくなり方向転換するのですが、それを利用して「都市化を意図的に別の場所でダミーで行い、過疎ったエリアを狙って本来の目的である都市化を行う」というトリッキーな行動をとるプレイヤーも現れ、なんて奥が深いマップなんだ、と心が痺れて感動したのを覚えています。

 

おわりに

2021年に遊んで楽しかった蒸気の時代拡張マップ10個を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?好きなマップはありましたか?このツイートのリプライに、あなたの一番好きなマップを教えて頂けたら、とても嬉しいです!!

 

2人用マップの紹介エントリーは以下です。

 

最近書いた、蒸気の時代拡張マップ和訳一覧エントリーはこちら

 

実は、蒸気の時代の同人誌を作ろうかな〜と考えており、それにむけて拡張100マッププレイを目指しているところです!2022年のゲームマーケット東京春で出せたらいいなーと思っているので、蒸気の時代が大好きな皆さま、楽しみにしててください!!他にまた同人誌も作って持って行けたらな、と思っています。

 

 

ボドゲイムhiro (@bodogeimu) | Twitter

Twitterでは所属サークルのゲーム紹介の他、日々遊んだゲームや、参加しているボードゲーム会の漫画などをあげています。

よければFollowしてください。

 

それでは、また!!

 

Age of Steam(蒸気の時代)和訳一覧

蒸気の時代というゲームをたくさん遊んできて、和訳がない事が何度かあったので、自分で和訳したマップをこちらにまとめておきます!すでに和訳が公開されているマップは避け、主に2人用プリントアンドプレイや、多人数のマイナーマップの和訳になります。

 

ソロマップ

コロニー

Age of Steam: Colony - Google ドライブ

 

2人用マップ

 

1867ジョージア復興

Age of Steam: 1867 Georgia Reconstruction - Google ドライブ

 

モンゴル

Age of Steam: Mongolia - Google ドライブ

 

オハイオ

Age of Steam: Ohio - Google ドライブ

 

サウスカロライナ

Age of Steam: South Carolina - Google ドライブ

 

ケンタウルス座アルファ星

Age of Steam: Alpha Centauri – New Hope - Google ドライブ

 

ラストベルト(基本マップ)2人用バリアントルール

Age of Steam: Rust Belt 2 player variant - Google ドライブ

 

2-3人用マップ

南デヴォン鉄道

蒸気の時代:南デヴォン鉄道 - Google ドキュメント

 

ヴェスヴィオ火山

Age of Steam: Vesuvius - Google ドライブ

 

多人数用マップ

韓国&スカンジナビア

Age of Steam: Korea / Scandinavia - Google ドライブ

 

テキサス・オクラホマニューメキシコ

Age of Steam: Texas, Oklahoma & New Mexico - Google ドライブ

 

ウェールズ

Age of Steam: Wales - Google ドライブ

 

ロンドン(サマリー+FAQ反映)

Age of Steam: London - Google ドライブ

 

ビール&プレッツェル

Age of Steam: Beer&Pretzels - Google ドライブ

 

シェアリング

Age of Steam: Sharing - Google ドライブ

 

スロバキア

Age of Steam: Slovakia - Google ドライブ

 

ソドー島(機関車トーマスの舞台)

Age of Steam: Island of Sodor - Google ドライブ

 

中つ国(指輪物語の舞台)

Age of Steam: Middle Earth - Google ドライブ

 

ランダムマップ

Age of Steam: Random - Google ドライブ

 

コネチカットコリドール

Age of Steam: Connecticut Corridor - Google ドライブ

 

プエルトリコ(サマリーとアクションボード)

Age of Steam: Puerto Rico - Google ドライブ

 

セルン(ヨーロッパ合同原子核研究機構)

Age of Steam: Cern - Google ドライブ

 

アンドロメダ

Age of Steam: Andromeda - Google ドライブ

 

菌糸体

Age of Steam: Mycelium - Google ドキュメント

 

国際宇宙ステーション

蒸気の時代:国際宇宙ステーション - Google ドキュメント

 

スチームヘンジ

蒸気の時代:スチームヘンジ - Google ドキュメント

 

スキーヤーパラダイス

蒸気の時代:スキーヤーパラダイス - Google ドキュメント

 

BGG等に公開されている英文ルール等を基に和訳しておりますが、公開に問題がある場合はお知らせ頂けると助かります。

 

蒸気コンマップ和訳集

Age of Steam Con Map 和訳 - Google ドライブ

 

ラッシュベルト2112

シカゴ禁酒時代

ジンバブエ

エヴェレスト

パシフィック電力

ダブルベースUSA

 

蒸気コン主催Kevinに許可を頂き、その当時の最新版を和訳しています。改訂がされている場合があるので、細かいコスト等は原文の確認をお勧めします。

 

その他

 

また、以下は他の方が公開してくださっている和訳まとめページです。

 

和訳リンク集として、しのさんが様々な和訳へのリンクをまとめてくださっています。

 

手に入りやすい、Eagle-Gryphon DX版+追加マップの和訳(公開:2L様)

 

Alban氏から年次でリリースされるポスターマップの和訳(公開:ats様)

 

終わりに

これからも、自分で和訳したものはこのページに追加して、一覧として見やすくする予定です。様々な蒸気の時代マップを楽しむ中で、少しでもお役に立ちましたら幸いです。

 

 

ボードゲーム会漫画まとめ(パリピ会ホラーゲーム編)

ヒロです。近況ですが、現在日本に一時帰国しています!近くのコンビニやテイクアウトで美味しい日本食を買いまくっているのですが、運動しないとまずいですね。。さて、この自主待機期間中に、漫画をまとめたりいろんな作業はやっておこうかな、というところで、最近のホラーゲーム編の漫画まとめを投稿します!

 

パリピ会のお誘い

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ホラーゲーム開始

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アトモスフィア

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アトモスフィア2

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アトモスフィア完

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おまけ:無限トンネル

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最後に

漫画中で紹介しているゲームはこれです。

boardgamegeek.com

 

雰囲気、などを表す単語「Atmosphere」の最後のフィアの部分が「恐怖」であるfearに置き換わっているウィットの効いたゲーム名です。とりあえずこの本体とスマホにインストールしたアプリがあれば遊べるのですが、ゲートキーパーの英語の癖が強すぎて、ネイティブでも中々聴きとりづらいとの事だったので、購入される際はその点お気をつけください。笑

 

 

アメリカ駐在が1年延長したので、しっかり今のうちにアメリカでのゲーム会の思い出を描いておかないとなぁ。同人誌作るのは相当のエネルギーがいるんですが、なんとかアメリカでの暮らしを形にしておきたくて、来年中のどこかで作れたらな、なんて思ってます。

 

よかったら過去の話も読んで行ってね!

 

hirobodo.hatenablog.com

 

 

hirobodo.hatenablog.com

 

 

 

hirobodo.hatenablog.com

 

 

Age of Steam(蒸気の時代)全2人用マップをまとめて紹介

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ご無沙汰しております、hiroです。最近、鉄道ボードゲームの金字塔「蒸気の時代」を狂ったように遊びまくり、一通り2人用マップを遊んだので、ブログでまとめ記事を書きました!(和訳などを揃えていたら、記事公開までに時間がかかってしまった、、)

 

このエントリーは、蒸気の時代、かつ「2人で遊べるマップ」に特化し紹介している内容になっています。また、英文・和訳ルールや、印刷して遊べるPnP(プリントアンドプレイ)ファイルなど、見つけられる範囲のリンクをピックアップしたので、参考にしてみてください。マップに関して特に記載のないものは、市販のマップを遊んでいます。

 

なお、全体的に、蒸気の時代のルールをご存知だという前提で書かせてもらっている点をご承知おきおください。

 

以下目次です。

 

そもそも「蒸気の時代」とは?

 

Martin Wallace / John Bohrer作の、鉄道ボードゲームの金字塔です。約20年前に発売されたあと、国(ドイツ・アメリカ・スイスなど)や特定の都市(ベルリン・ピッツバーグジョージアなど)をモチーフにした200を超える拡張マップがリリースされ、近年デラックス版がリリースされました。長く愛されている名作ゲームです。

蒸気の時代では、鉄道を敷設して都市に商品を運ぶのが基本の考え方となり、そのために「競り+鉄道敷設料金+借金」の額を事前に計算してお金を借り入れる、というのを数ラウンド繰り返します。どの荷物が一番長く運べるかをウンウン唸りながら考え、相手より先に線路を敷きたい時には競りで多めのお金をかけ、はたまたどうしても都市化したい街があれば都市化アクションを打ち、借金がなるべく早くなくなるよう収入を上げていく…と、なかなかに辛めです。適当にアクションを打つ、という場面が一度もないのです。運要素も商品補充時のダイスぐらいです。そこが辛くも面白い点なのですが、ここがプレイヤーにより好き嫌いが大きく分かれます。一度遊んで「もう当分蒸気の時代は良いかな」と言われることもしばしばあります(笑)そのため「蒸気の時代を一緒に遊んでくれるプレイヤーを見つける」という点がまず難易度が高いのです。

 

蒸気の時代2人用マップの良いところ

「なんで蒸気の時代それも2人用マップばかりを狂ったように遊んでるのか?」と色んな方に聞かれます(笑)そもそも「同一規格のものをどんどん揃えたり遊んだりする」のが私の嗜好にビタハマりしているんですよね。とはいえ、もっと合理的な理由もたくさんあるので、2人マップの良さを以下にまとめます。

 

1. プレイヤーを1人見つけるだけで遊べる

前述の「蒸気の時代とは?」で述べた通り「蒸気の時代を一緒に遊んでくれるプレイヤーを見つける」という点がまず難易度が高いのですが、その点2人用マップはその相手を1人見つけるだけで遊べるので、手軽です。

 

2. プレイ時間が短い

2人用マップは8ラウンド制がほとんどです。ターン順が固定されている、インタラクションが多人数戦より少ない、などの理由から、通常2〜4時間かかる3人以上のプレイに比べ、2人用マップは60〜90分前後とプレイ時間が短く、よりサクッと遊べます

 

3. PnPが多数公開されており遊びやすい

蒸気の時代本体は約20年も前に発売されたということもあり、今では入手困難なマップが多数存在します。しかし、2人用マップでは、PnPが多く公開されています。PnPの中には、ファンの方がルールから作成しPnPのみで公開している、いわゆる「インディーズマップ」のパターンと、公式に許可をもらい、市販のマップを1からデザイン起こしした「リドローマップ」の2種が存在します。2人用はこのリドローマップが多く、輸入することなく遊べることが多いです。

 

4. 2人用ならではのルールが面白い

アクションがシンプルになっていることが多いです。通常7つあるアクションが、2人用では都市化と機関車の2アクションのみ、となっていることもしばしば。その他、競りがなかったり、スタートプレイヤーがラウンドにより固定など、2人用ならではのツイスト(ルールの変更)がソリッドな方向で好きなのです。蒸気の時代のコアルールは残しているため、プレイ感が物足りないということは全くありません。

 

それでは、遊んだ2人マップを特徴と共に紹介します!

 

Age of Steam: New England

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特徴:未完成の線路を引けない、商品輸送が3回、競りなし、20ドルがゲーム終了時得点となる

「2人用のマップ、最初はどれを遊べば良い?」と聞かれたら、これを1番にお勧めします。「未完成の線路を引けない」というルールを読んだ時は(そんなシビアな事言わないで…!)と思いましたが、未完成の線路を引けないということは、そのラウンドで引ける上限数のタイル分の心配をすれば良いのです。また、競りもない。ここからこのマップが(通常の蒸気の時代に比べ)「初心者に優しい親切設計」だと言えると思います。そして商品が3回運べることで、収入の上がり方が通常より早く、借金の心配が早いうちになくなります。このようなマップを「アッパーマップ」と呼んでいます。初プレイの人にはこれを出そうと誓った、最強のバランサーマップです。

 

日本語ルールが2Lさんにより公開されています。

 

Age of Steam: Corsica

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特徴:株式の同時宣言、線路2枚上限

上記のニューイングランドが優しいマドモアゼルだとしたら、こちらは厳しい頑固おやじ。収入が全く上がらない、いわゆる「ダウナーマップ」です。収入がなぜ上がらないかと言うと、線路が1ラウンドで2枚しか引けず、長いリンクを作れないからです。2人用の中でもマップがかなり狭めで、2枚ずつしか引けないといいつつ、マップが線路でいっぱいになってしまいます。そのため、5〜6ラウンド目頃からほぼ線路が引けず、何をしたら生き残れるかを考える別ゲームになります。そんな所が愉快なマップです。

 

以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

boardgamegeek.com

 

Age of Steam: Reunion Island

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特徴:火山爆発(ダイス3つ)により線路破壊、アクションブロック2個

このマップ、何より特徴的なのが「火山が爆発し、一度立てた線路や都市が破壊される」ところです。所持金0で開始、というルールの特徴もありますが、マップにも特徴があります。それは、左下の黄色と青色の都市が交互に配置されているということ。これが何を意味するかというと「青と黄は長距離運べない」わけなんです。なので、実質赤色キューブだけを高リンク数で運び、青と黄は街を挟んでなんとか低リンク数でやりくりするしかないのです。アクションも2個ブロックされているので、計画が思うようにいかない。山岳地帯と火山をさけて通ると自然と長距離リンクになりお金がかかる。このような色々なツイストが見事にぶつかり、かなりの高難易度マップとなっています。

 

ルールの公開はされていないようです。製品情報はこちらから

 

Age of Steam: Jamaica

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特徴:マップ上にキューブがなくなるまで続く変動ラウンド制

これもまた個性的なマップです。なぜなら、マップ上にキューブがなくなるまで続く変動ラウンド制だからです!マップが2人用の中でも狭く、線路はすぐ枯れる(引けなくなる)ので、どんどんその場に応じて考えていかねばなりません。自ら商品を補充して荷物を運ばないとお金がジワジワ削られていくのですが、そもそもその商品を運ばないと永遠にゲームが終わりません。全部運びきった!と思いきや、ラウンド終了時の商品補充で該当のダイス目が出て補充されたりします。終了ラウンド数にこんな風にツイストを入れるのか…!という気づきを得たマップです(笑)

 

以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

日本語ルールがMOGOBAさんにより公開されています。

 

 

Age of Steam: Austria

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特徴:未完成の線路を引けない、株式発行なし、都市に初期商品あり、独自タイルあり、都市化不可

株式発行はなく、荷物を運んで得られる収入がメインとなります。都市には商品が初期搭載されています。またこのマップには街から5本線路が出ている独自タイルなんてのもあります。完成した線路のみ、町は都市化不可、ウィーンにだけ商品自動補充など、その他も独自ルールがたくさんあり、クセにクセを重ねた激シブツイストのマップです。それでも荷物を3度運べるので、他のマップに比べて辛くありません。これもアッパーマップの一種でしょう。なお、ニューイングランドにルールが似ているなと思ったら、このマップのルールをベースにしてニューイングランドが作られたみたいです。アッパーマップの中でもより癖の強いマップを遊びたい場合は、こちらを選ぶと良いですね。

 

 日本語ルールが小野さんにより公開されています。 

https://www.gamers-jp.com/playgame/db_filea.php?game_id=2682

 

Age of Steam: Sicily

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特徴:仮想プレイヤーがアクションをブロック、目的地に黒荷物がないと-1

なんとこの拡張は、3人目の仮想プレイヤー・ノストラが居ます。ノストラは競りにも参加し、プレイヤー間の競り額を釣り上げ、アクションをランダム+故意にブロックします。これがランダムだけだったらまだ良いのですが、左側にある強いアクション(都市化、機関車…)から順に故意にブロックしてくるのです!この故意ブロックにより、競りでノストラより先にアクションを打つメリットが大きくなっています。仮想プレイヤーというより、どこか意志を持ったプレイヤーのような、そんなプレイ感を味わえます。また、ノストラだけに飽き足らず、目的地に黒い荷物がないと収入が1下がるという仕様です。黒を運ばないように残ししつつ、他の色でどうにか黒のある場所にうまく運ぶことを考えます。マップが通常版のように広いのも特徴ですね。ノストラと黒キューブの独特の締め付けが、かなりこのマップを面白くしています。

 

atsさんにより日本語ルールが公開されています。

 

 

Age of Steam: Antebellum Louisiana

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特徴:どこにでも街が建てられる

マップに街が全くないけどどうするの!?それがですね、どこにでも街が建てられる大混乱仕様なんです!このマップでは、線路敷設時にまず「街作り」に先行投資せねば都市化ができなくなっており、その傾斜が歪みを生んでいる優秀なツイストです。従来「都市化」アクションは序盤からとても強いものですが、それは街があってこそだったと気付かされます。ただ、街・都市は隣接して建てられないため、おのずと選択肢は狭まります。どこでも建てれるとはいえ「選択肢がありすぎてわからない!」という事がないのがこのマップのいいところです。

 

 以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

MOGOBAさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: Alabama Railways

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特徴:収入はリンク数-1、フェリーあり、茶色の都市には商品を届けられない

マップは比較的広めです。そして、収入がリンク数-1になるのがかなり大きな特徴になっています。これはどういう事かというと、せっかく6リンクを作って運んでも、5収入しか上がらないという事です。このルールの何が凄いかというと、相手のリンクを使ってもこの-1は起きるので「相手のリンクを1本だけ使い、相手に収入アップを与えず自分だけ恩恵を受けて運ぶルートを見つける」という、他のマップにない独特の考え方で商品を運ぶことができます。これがとても面白いんです。相手に1本はまかせて、自分の収入をうまくあげるルートを構築する。この考え方が他と違うので、全く違うゲームを遊んでいるような気分になります。もしかしたらこのマップが2人用で一番ツイストが効いていて好きかもしれません。ある程度蒸気の時代を遊んだファンにこそ、おすすめです。

 

 以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

MOGOBAさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: St.Lucia

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特徴:街・都市以外からもキューブを拾う、商品補充なし

マップを見て違和感にお気づきでしょうか?通常都市にある商品たちが、このマップではなんと道端に落ちています。道に落ちている商品を拾い運ぶのです!通過した分の街・都市分のリンク数が収入となるのは通常ルールと同等なのですが、いつも街・都市のみが起点となり商品を運んでいたのに、このマップでは道端にあるキューブの色も考慮して線路設計しないといけないため、線路敷設がめちゃめちゃ難しくなります。商品補充も一切ないので、初期配置の商品が全てです。同じ条件なので、ランダムだから運でしょ、と言い訳はできないわけです。限られたものだけで生き抜くすべをみつけなければなりません。難易度だけで言えば、このマップが一番難しい気がします。

 

2Lさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: Scotland

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特徴:フェリーあり

海水ヘクスがたくさん描かれていますがここには置けません。半島部分がとがっていたりフェリーがあったりと、難しい地形になっているのが特徴です。また、6$と高額なフェリー経路は、両端の街をどちらも都市化していないと繋げません。マップは狭くないですが経路が狭いので、熾烈な取り合いが発生します。2人用の中ではベーシックな方のルールであるため、比較的通常版のプレイに近いかと思われます。

 

以下に、PnPでリドローマップが公開されています。 

 

Age of Steam: Umbria

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特徴:フェリーあり

マップは狭く、どちらが早く高リンクパスを見つけるかのパズル戦&ターン順が超重要になります。こちらもスコットランド同様、2人用の中ではベーシックな方のルールですが、土地にもスコットランドほど個性がないため、通常版のプレイに一番近いかと思われます。2人用マップの中でも「蒸気の時代感を全く損なわず、辛さも一緒に味わいたい」という場合にオススメです。

以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

MOGOBAさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: 1867 Georgia Reconstruction

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特徴:握り競り、アクションが都市化のみ

荷物は赤青黒のみ、アクションは都市化のみのダウナーマップです。使用しない黄紫各20個はなんと競りに使われます。1人20個を初期キューブとして持っているのですが、これを握り競りに使うのです。せーので握ったキューブを公開し、多い方が先攻。競りに負けてもキューブは消費され、同率1位ならなんと両方のキューブを捨てて再度握り競りです。なお、ゲーム中輸送した商品がこの握り競り用キューブとして補充されるため、競りに無駄遣いしなければ増える可能性もある、というのも面白いところです。後述のサウスカロライナマップと同じセットに入っており、ルールが結構似ています。

 

和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: 1867 Georgia Reconstruction - Google ドライブ

 

 

 

Age of Steam: South Carolina

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特徴:握り競り、荷物運ぶたびに1ドル、初期都市が2個、エンジニアアクションのみ

色のない街に、ゲーム前に自分達で都市を設置します。他のマップにも見られる「黄と紫キューブを取り除いた」3色のみのため、同じ色の都市が何度も出てくるマップです。ルート設計に失敗すると簡単に荷物が止まり、高リンク数が作れません。なお、先述の1867ジョージア復興マップ同様、握り競りで競るのも個性的です。

そして、このゲームでは「エンジニアアクションのみ」のため、特に線路を多く引きたくない場合は競りをしゃがめば良いか…と思いきや!競りに負けた場合、カットされた分の「線路を最初に引く権利」「荷物を先に運ぶ権利」も実質相手に取られることになり、大損なのです。設計上アクションは一つしかないように見えますが、競りに負けるとすごく大きなものを失うのです。このバランス設計がすごい!実際に遊んでみると、競りの大切さをとても実感するマップです。
 

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: South Carolina - Google ドライブ

 

Age of Steam: Mexico

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特徴:非対称勝利条件
非対称能力の2人戦マップです。国家とカルテルに分かれそれぞれ黒赤の商品を運びます。カルテル側は2枚しか線路が引けない代わりに、お邪魔ブロックを都市に追加できるツイストです。お邪魔ブロックといってもランダム引きの商品のため(一度引いてしまえば袋に戻せない)、時には相手に商品を与えて助けてしまうので、お邪魔アクションをしない、という選択肢も取れてしまうのです。トリッキーで、どちら側をプレイするかによって考える事が全く変わります。蒸気の時代の中でも、非対称勝利条件は中々見当たらないので、独特なプレイ感を味わいたい場合にオススメです。

 

atsさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: Mongolia

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特徴:発行株数を握り同時公開、紫だけ商品が少ない、10ラウンド

株数は握り同時公開、紫キューブが少ない傾斜、10ラウンドと長めです。縦に長いマップなのも特徴的です。写真はゲーム終了時のマップなのですが、長期戦なのでキューブがなくなってしまっているのがわかるかと思います。紫がいつもより少しだけ少ないというところも、商品補充時に絶妙に効いています。長期戦、となるとむやみやたらにキューブを消費せずセーブしておこう…となるところですが、対戦相手がいるのでそうも言ってられません。そのバランスを考えながらいつ&どの商品を運ぶかを考える、かなり上級者向けのマップだと思います。

 

以下に、PnPでリドローマップが公開されています。

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Mongolia - Google ドライブ

 

 

その他の2人用マップ

2人用マップは15個も遊んだので、世に出てるほぼ全部のマップ遊んだかな!?と思ってこの記事を書き出したのですが、調べるうちによ〜く探すとまだまだありました(笑)「俺はこの2人用バリアントを思いついた、これは以下の2人用マップでも使えるぞ…」という書き出しのBGGスレッドからマップ名を偶然見つけ出したりと、2人用マップハンターになりつつあります(笑)いつか遊びたいという思いも込めて、以下にマップ情報をまとめておきます。

 

→2021/11 追記:未プレイのマップ5つを全部遊んだので以下の情報を更新しました!

→2023/12 追記:新しい2人用マップ「Vesuvius」「Venice」を遊んだのでその情報を追記しました。

Age of Steam: Belgium

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特徴:平地に街を建てられる、都市を新都市に上書き可能

ベルギーマップ。2013年に発売されたマップで、友人に遊ばせてもらいました。蒸気の時代のレアマップは、現在手に入れるのが難しい場合が多いですね。このマップは、平地に街を建てられる、都市を新都市に上書きできるツイスト。せっかく6リンクのルートを見つけても、都市の上書きで輸送ブロックされる!商品輸送は関係なく、街を建てるだけ建てて点数を稼いだのでマップがめちゃめちゃに!ルールの穴を突いて街を乱立させている感じが他になく、かなり野蛮な問題児マップです。

 

製品情報はこちらから

 

Age of Steam: Ohio

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特徴:4ドル高額敷設、アクションブロック

アメリカのオハイオマップ。色んなオハイオがリリースされていますが、これはBGG単独ページを持たないレアなインディーズのオハイオマップです。基本4ドルの高額敷設、アクションブロックにより、ラウンドは2回に1回お通夜になる、辛めのマップです。

 

以下に、PnPでマップが公開されています。

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Ohio - Google ドライブ

 

Age of Steam: Sardinia

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特徴:高額フェリー、先行プレイヤー5ドル

イタリアのサルディーニャ島マップ。こちらは蒸気(Steam)のマップですが、蒸気の時代として2人用ルールが公開されていましたので備忘録として追加しておきます。ターン順の2番手はなぜか1ドルもらえる、フェリーが多いマップのようです。島のマップにはフェリーが多いですね。フェリーがたくさんありますが、高額&高リンク。結局狭い陸地でやりくりすることになりました。また、先行プレイヤーは毎回5ドル支払うので、お金が足りなくなります。同人じゃないのに、原ルールが少し曖昧でしたので事前にBGG確認が必要です。

MOGOBAさんにより日本語ルールが公開されています。

 

Age of Steam: Rust belt

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特徴:通常マップの半分を使用、キューブ数が調整されている

こちらは厳密には「2人用マップ」ではないのですが、ラストベルト(通常版に入っている基本マップ)にも非公式の2人プレイ用バリアントがあったので紹介。マップは半分使用、キューブの数を減らし、同じアクションは連続ターンでは選択不可、等の変更ルールにより、通常マップを遊ぶことができます。

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Rust Belt 2 player variant - Google ドライブ

 

Age of Steam: Alpha Centauri – New Hope

f:id:iroppu:20211124135322p:plain特徴:トンネル、線路価格が全体的に高い

ケンタウルス座アルファ星マップ!4.34光年の距離にある太陽に近い明るい星とのことです。6ドルのトンネルがあったり、藻類の這ったタイルがあったりと奇抜です。そもそもなぜ天体で線路を…!?全体的に高額なため、お金がカツカツで厳しいです。それでも、コンパクトなマップで良い感じの取り合いが発生して楽しいマップでした。

 

以下にPnPが公開されています。

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Alpha Centauri – New Hope - Google ドライブ

 

Age of Steam: Osaka

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特徴:黒キューブがないと収入-1、同色キューブ通過で$1獲得

大阪が好きすぎて、マップ&ルールを作ってしまいました!インディーズマップで、2人蒸気が大好きなため、2人で遊べるようバリアントを追加しました。芸人養成所を運営する社長になり、大阪各地に営業して芸人を送り込み笑いを届けます。移動中に同じ養成所の先輩芸人へ挨拶をするとポケットマネーが貰えます。他府県へは笑いが伝わりにくいので、線路価格を高くし、ユニバや万博予定地も入れ込んだ、こだわりのマップです。

 

こちら日本語&英語マップ、ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Osaka - Google ドライブ

 

Age of Steam: Escape Room

特徴:脱出ゲーム×蒸気。パズルを4個達成し脱出を目指す半協力ゲーム

2−4人プレイ用のマルチプレイ対象マップですが、2人でも遊べるよう調整してあります(パズルの達成条件や敷設枚数が異なります)。脱出ゲームといえど、脱出した場合には通常通りのプレイヤー間での勝利点による勝敗があるため、半協力といいつつもいつも通り競争するマップとなっています。無料敷設トークンや無料機関車トークンの使い所が悩ましい、上級者向けのマップです。

 

デザイナーのポリシーでルール公開予定はありません。ここから20233 Map Setとして購入可能です。

neoncometgames.com

 

Age of Steam: Vesuvius

特徴:火山が爆発、青キューブを輸送すると収入ではなく現金が手に入る、線路が爆破される

最近、インディーズとしてBGGにてリリースされたヴェスヴィオ火山拡張。青キューブが水を表し、輸送時は収入が一切入らないが輸送リンク分の現金が手に入り、終了時に1個6点となります。火山から水キューブがなくなると、その時の風向きに対応した線路が破壊され、何故かその分の謝罪金として収入が入るというユニークなマップ。2〜3人用に設計されていて2人でも線路がきつかった、3人で一度プレイしてみたいマップです。

 

こちらも和訳したので日本語ルールを貼っておきます(個人利用のみでお願いします)

Age of Steam: Vesuvius - Google ドライブ

 

Age of Steam: Venice

特徴:偶数ラウンドはメインの島の都市が全て青都市に、NPCがアクションブロック

アルバン2023年新作2人専用マップ、許可をもらってVassalで遊んだ時のものです。3人目のゴーストプレイヤー君が存在し、初手で高額競りを行いアクションをブロックしてきます。敷設は$3・2枚のみ・海は仮想で繋がって1リンクです。偶数Rはメインの島の都市が全て青色になります。都市化タイルも4枚しか残されていないため色が出来ず、中々荷物を運べません。商品補充の方法もかなりランダムで、テストプレイされていないのかなというのが所感です。このタイトさが面白いと言っている方もおられたのですが、展開が同じになりそうなので私は★1/5。

 

とにざぶろうさんによる簡易和訳はこちら。

 

感想ありましたらこちらまで気軽にくださいね!

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さいごに

全20マップを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?遊びたくなる2人用マップがあったら幸いです。最初に述べた通り、蒸気の時代を遊んでくれそうなプレイヤーを見つけて、ぜひ一緒に遊んでみてください。「蒸気の時代2人用マップ」沼に一度ハマると、そのことばかり考えてしまうようになること間違いありません。なお、この他にも2人で遊べるマップがありましたら、ぜひ教えてくださいね。

 

最後になりましたが、日本語ルールを公開されている皆様に感謝です。(公開された日本語訳のリンクを掲載しましたが、問題がございましたらTwitterのDM等でご連絡ください)また、一緒に遊んでくれたメンバーにも感謝を。

 

それでは皆さん、たのしい蒸気の時代ライフを!

 

 

追記:蒸気の時代の拡張マップを遊びまくって100種まとめたファンブックを作りました。

 

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Twitterでは所属サークルのゲーム紹介の他、日々遊んだゲームや、参加しているボードゲーム会の漫画などをあげています。

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