Hiroのボードゲームあれこれ

アメリカをはじめとした海外のボードゲーム紹介・ショップ訪問記、ゲーム製作記をつづります。

2020年下半期ボードゲームベスト10紹介

毎年恒例ベスト10!上半期ベスト10をやってるので今年は「下半期ベスト10」もやってみます。オールタイムベストを決めるのはやはり難しいですが、期間を区切ってその中の初プレイを見返してセレクトするのは大好きです。

 

今年遊んだ中には、とても真新しい新作もありましたが、少し前にリリースされた名作を遊ばせてもらうことが多い年であったように感じます。コンベンションなどが軒並み中止になり、イベントでの衝動買いが減ったからでしょうか。オープン会に行けなくなり、誰かの自宅で遊ぶ事のみの環境となったため、より慎重にゲームを選ぶようになったのかもしれませんね。

 

それでは下半期ベスト10ボードゲームを紹介します!

 

 

Mombasa

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下半期で一番印象に残っているのはコイツ、モンバサ!価値が上がる会社を見極めて、そいつに投資しろ!やる事多すぎ君で、何をやっても手遅れ感があってずっと足りない好みのやつ。きっとこのデザインも完全に計算されているんだろうな。あと、この絶妙なデッキビルドの塩梅と個人ボードパズルのマッチングが面白すぎる…私はパズルが好きで、こういった個人ボードにも「ソロ感がある!」という感想は抱かないタイプの人間なのでハマったのかな!!そもそもアフリカって場所のチョイスも渋くて良い。これは完全に生涯マイベスト10に入ってしまったな。今思い出しても、あの駒込ピペットのようなこまごましたやりくり、本当に最高だったよ。カードの1列リサイクルシステムも天才だし…!出会えて本当に良かったよ、モンバサ。

 

The Gallerist

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ラセルダの名作。新人画家を発掘し、PRやら絵の売買やらを行う。スポットの少ないワカプレだけど、なんとも独特のプレイ感。「おいそこは俺の場所だ!でも君にはこれをあげる。」というポジティブなキックアウト制度により、その報酬を想定した二歩先の未来を読む必要がある。噂に聴いてたラセルダ作品、心地良い疲れが襲う複雑怪奇系。これ好き…独特な感覚が楽しくて4時間があっという間。ストレートに勝ちへのパスを見極めれないところも好き。前述のモンバサでもあった通り、一発で勝ちへのパスで見つけられないものが大好物なので、他のラセルダ作品も絶対遊びたい。

 

Gentes

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地中海が舞台のキツ目AP制ゲーム!使用したアクション分砂時計トークンを置いて時間を縮めていくという「タイムトラックシステム」が独特!この砂時計ちんまりトークンがまあ愛しいのなんのって。パッケージデザインは大人しめで、中身も相当渋い。メインマップは、ぱっと見だとよくあるボードだが、なんというか独特なのだ。自由度が高いのかと思いきやキツすぎてやりたい事は100%できない設計になっており、非ゲーマーに「なんかよくわからないけど面白いな。もう一回遊ぼう!」と言わせるするめ気質のゲームをお望みの方、これがそれです。

 

Brass: Birmingham 

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通称白ブラス(盤面は全然白くない!)。無印、黒ブラス、と遊んできたが、ビールなどの要素がてんこ盛り、ランダム要素がなくなったゲーマーズゲーム。長期的かつ万遍なく全体を見通す能力が要求される、WBSが必要なレベルのビジネスゲーム。使用したお金の大小によりターン順が決まるのがやや煩雑だが、基本的にそれ以外は全部好きなところしかない。こんなゲームをチラつかされたら、ホイホイついていっちゃうよ。

 

Everdell: Legends

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拡張入りのEverちゃん。その大きな樹のふもとには、たくさんの動物たちが住んでいた。皆それぞれの居場所を少しずつ築き上げ、平和に暮らしていたんだ。そう、あんなにも幸せだった毎日が、突然終わるだなんて…過激派なレジェンダリーの来襲。このセットに入っているのは、めちゃくちゃ強カードってほどでもないが、いつもの勝ちパターンを決めてるリプレイヤーのプレイにガツンとヒビを入れることのできるミニ拡張。やっぱり拡張はリプレイ何度かしてからの方が効果が実感できるなぁ。首の皮一枚になっても、この樹木の世界は変わらず美しいままだった。

 

 

The Search for Planet X

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彗星、惑星Xなどがどこにあるかを当てる、天体推理ゲーム!アプリ併用で少しずつ情報が明らかになる。アプリも英語版だけど、簡単な文なので多分遊べます。推理できる範囲が全員の位置関係で決まるゆえソロゲーにならない所が気に入ってます!最終推理の早いもの勝ちじゃなく、過程全ての合計得点で評価される所も良いな。論理ゲー好きなので大好き!!

 

Viticulture: Tuscany Essential Edition

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ワイナリーの四季!ぶどうの畑にどの品種のぶどうを栽培するかというところから始まり、最終的にはワイン出荷まで行う、完全にワイン醸造業をトレースするゲームです。ぶどうやワインはクリアなトークンで可愛い。将来へワーカーを投資するシステムがあったり、左下のマップでちょこっとボーナス&エリアコントロールができる。つまり、基本よりもさらに要素てんこ盛りゲームになっています。かなりの計画性が必要なわりに、カード運で戦略の振れ幅が途中だろうが大きく変わるので、運と自分の計画がガチっとハマった時それは至福の髄髄髄!となります。

 

Dominant Species

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待ちに待ったドミナントスピーシーズ!これも名前だけよく聞いていたけどできていなかった名作です。各種属の生き残りをかけた戦いが、今始まる。生物用語が難しすぎて最初戸惑ったが、遊ぶと納得感の強いアクション名でなるほどと唸ります。やる事は多いが、それゆえにグッドチェーンが見つかると最高に楽しい。4人で遊ぶと6時間かかると言われていていやいやそれは嘘でしょと思っていたが、本当に6時間かかってビックリした。生物界のプロセスがリアルだから、入り込めると充実感がすごい。入り込めたタイプの人間です。

 

Die Inseln im Nebel

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邦題:霧に隠れた島。これは遠隔で物理で遊ばせてもらったもの!指定の風向きに気球を飛ばして探検し、6エリアから同地形で真ん中へのパスを作る!風向きダイスがあるのにわざわざ大きな矢印トークンがあるのがラブ。風を打ち消して自分の行きたい場所へいざ進め。各地形から真ん中へ同じ色でパスを作るが、遠回りしたりワイルドタイルをうまく使ったりで寄り道しつつもどうにか工夫して無理やり繋げる感が人生のようで独特だった。おもろいぞ何これ?次世代のブルゴーニュばりの隠れた名作。

 

 

 

Concordia

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名作と呼ばれているコンコルディアを今年やっとプレイできました。4人戦です。資源は最初8個しか持てないのだけど、ワーカーを増やすと置く場所が増える。でもあんまりワーカーは増えないので、ミニマムな倉庫でちょこちょこ資材管理。適度に管理するゲームがやっぱ好きなんだな私。あと余談なんですが、カードに描かれた役職名(例:Architect)を動詞として使ってて(I'm gonna architect.→建築するよ)(I have architected.→もう建てたよ)ちょっとした驚きでした。ここのメンバーは、コンコルディアが好きすぎて、なんと二人も拡張まで持っているそうなので、今度は拡張込みで遊ばせてもらおう…!

 

おまけ:Winter Kingdom

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僕らの義務教育キンビルが、複雑になって帰ってきた!キングダムビルダーという神のようなゲームを今年オンラインで遊び倒したのですが、これは続編のウィンターキングダムです。今年やっと物理で遊べました!前回になかった「お金」という概念が増え、能力起動・アップグレードにもステップを踏ませる設計です。見通しがよくないけど、隣接ワープや勝利条件をうまく噛み合わせるのが激ムズだからこそ、ゲーマーに響くのだ。なあキンビルくん、君は変わってしまったのかもな、でも今の君も好きだよ、変わらないものなんてないんだから…「キンビルが遊べている、でも少し違う…でもキンビルなんだこれは!」という、矛盾を孕んだ充足感に包まれるゲームです。

 

おわりに

さて、下半期ベスト10を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。このログが5年分ぐらいたまったら、傾向分析したいなぁ。

 

今年一緒に遊んでくれたみなさん、ありがとうございました。来年もオンライン・オフラインともにご一緒に遊べることを楽しみにしています!

 

上半期ベスト10はこちら

hirobodo.hatenablog.com

 

ボドゲイムhiro (@bodogeimu) | Twitter

Twitterでは所属サークルのゲーム紹介の他、日々遊んだゲームや、参加しているボードゲーム会の漫画などをあげています。

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