Hiroのボードゲームあれこれ

アメリカをはじめとした海外のボードゲーム紹介・ショップ訪問記、ゲーム製作記をつづります。

2020年上半期ボードゲームベスト10紹介

ブログではお久しぶりです!ヒロです。

 

コロナで自宅自粛期間が続き、ブログも活発になるかと思いきや、そもそもエネルギーが全体的に落ちていました。…そうこうしている間になんと今年半分が終わりました!

 

去年は年間ベスト10のみ振り返りを行ったので、今年は前半の時点で振り返って10選を決めました。年末にもう一度振り返って年間ベストを決められると良いなぁ。

 

※この半年はオンラインでもたくさんボードゲームを遊びましたが、今回の記事では、対面で遊んだフィジカルなボードゲームだけに絞って選定しています。オンライン編は別途下書きに描いているのですがうまくまとまっていない…気が向いたら公開します!

 

それでは参ります!

 

1. Le Harve

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念願のルアーブル!建物を建てたり船を購入したりして、自分の持つ資源をうまく増やしていき、たくさん貿易してお金を稼ぐワーカープレースメント要素ありのリソース管理。資源は毎ラウンド共通の場に補充されるので、そのうち1箇所の資源を全部取りできる。が、前の人が取っていってしまうと、そんなに美味しいスポットは残っていない。そんな時は、建物カードに書かれたアクションができる!建物はたくさんあるが、ワーカーは一人ずつ限られた数しかないので、どこに置くかがかなり重要。ワーカープレースメントと言いつつワーカーが少ないのでキツ目である。ただ、おける場所は多いはずなのに、「これを貯めよう、交換しよう」と道筋が定まったあとは意外と選択肢が絞られて見え、盤面で見えている選択肢の多さほどにはあまり選択肢に悩まない。なので、資源を取るか、建物を立てるだけ!18ラウンド経過するにつれやれる事が嘘のように増えていき、交換最適化を考えるのが好きな私にズブりと刺さる。ちょっと古めかしいチップも、遊んでるうちに愛着しか出ない。ピピーッ!著名デザイナーUwe氏の作品だが、彼のゲームの中で暫定1位になった。傑作である。

 

 

 

2. Pharaon

f:id:iroppu:20200326011115p:plainこちら、アートがブチ抜けて良い「ファラオン」です。いやあ、やっと手に入れました。このゲーム、実は去年のドイツ・エッセンシュピールというコンベンションで新作として目にしていたのですが(この時すでに少し話題になっていた)、フランス語版(英語ルールなし)なのと、荷物の関係から「アメリカで流通するまで待とう…」と一度購入を諦めたのです。が結局アメリカではフランス語版発売から5ヶ月経っても流通せず、カードに言語依存もない、ということで、我慢できずフランスから手に入れてしまった逸品なのです。

 

ゲームはリソースマネジメントとワーカープレースを混ぜたようなもので、ただとてもタイトなリソース管理を要求されます。少ないリソースでできるだけ多くのリソースを得られるお買い得なアクションを見つけ、払った分と同程度のリソースを受け取る。受け取ったリソースでまた次に繋げる。そう、これはまさに「3次元になったガンシュンクレバー(紙ペンゲームの名作です)!」ガンシュンとの違いは、運要素ほぼ無しの実力主義社会。…とこのようなツイートをした後(いや、どのへんがガンシュンなんだろう…)と思っていたのですが、なんか「全アクションが並列」という感じなんですよ。ガイドがない。5つリソース貯めないと踏めないアクションが1個あるのですが、それ以外は並列。だから、どの順でどう取って…というのを全部自分で考えないといけない。細やかなアートの美しさから受ける印象に対し、淡々とリソースのことだけを考えるためプレイ感が少しドライな感じではありますが、そこが好きです。ランダム要素はあまりないので、そうゆうのがお好みの方にはきっとハマると思います。 

 

 

3. A Feast for Odin: The Norwegians

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オーディンの祝祭。著名デザイナーウヴェ・ローゼンベルグの作品。このゲームの名前は何度か聞いたことがあったのに、ずっと遊んでいなかった事を後悔したぐらい、良いゲームでした。メインのワーカープレイスフェーズでタイルを買ったりアップグレードして、獲得したタイルを使って個人ボードをパズルのように埋めていく、ワーカープレイスという名のパズルゲーム。ラウンドが進むごとに、食料を与えてあげなければならない人々が増えていくので、食料タイル収集行為にも気を抜けません。お金や資源の1つもパズルの埋め合わせとして使えるので、ツギハギしてぴったりボードを埋める事がはちゃめちゃに楽しい!でも、ぴったりメインボードを埋めるだけじゃ全然勝てなくて、メインをうまくやりくりした上で、余剰タイルでサブボードを埋めていき、そこで点数を稼がないといけない。考える事が多すぎて確実にパニックになりますが、そのマゾスティックパニックを乗り越えた先に極上の快感を感じることができる素晴らしいゲーム。きっと年間トップ10に入る気もしている。

 

4. Brass: Lancashire

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リソースうまく使って建物建てて鉄道引いて貿易していくゲームです。…それだけ書くとベーシックなゲームっぽいんだけど、独特のプレイ感が形容し難い楽しさを生んでいる!!と勢いよくツイートしましたが、今でも「どこがどう面白いのか」言語化して説明できません。渋い盤面もクールで「ワレスはこうでなくっちゃ!」と、ワレスのゲームはそんなに遊んだことがないくせに一丁前に思います!もう1つのブラスも気になって眠れません、2点差で負けたので再戦したい!

 

 

5. Five Tribes

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ミープルを道中にぽとぽと落として最後の色のアクションを打つ、パズルライクなゲーム。タイルが全体的に分厚いのも良いし、コマがボリュウミィ。やる事はミープルを落としていくだけなのに、どうしてこんなに考えないといけないのか?頭を使っている自分の感じが心地よい。ああそうだ、こうゆうのが元祖ボードゲームなんだ!という顔をして微笑んでくれる。重量級ゲームということもなく、比較的ボードゲームに慣れていない人と遊んでも楽しめる、人を選ばないという意味でも素晴らしいゲーム。買ってよかった!

 

6. Glory to Rome

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このツッルツルで奇妙な色のカード、役割とリソースと建物を兼ねているんです。天才ゲームの元祖です。ほぼ一種のカード表記ルールでここまで面白くできんのほんとうすごいと思います。ゲームの加速度合いも3人でちょうど良過ぎます。二次曲線的に終わるゲームは私は好きです。不満があると言えばこの「色」で、やけに派手で目がチッカチカします。が、ゲームシステムはやはり素晴らしく、今月の「デザイナーさん、君天才か?賞」大賞のゲームです。



7. Twilight Struggle

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アメリカ人にめちゃめちゃ人気の米国対ソビエト連邦の冷戦ゲーム!インスト込み6時間、二人専用ゲームと聞いていたため、これまで通常のゲーム会では遊ぶ機会の全くなかったゲームをやっと遊べました。そんな思い出補正もありますが、それ抜きにしても単純に面白かったので感想を聞いて欲しい。

 

核戦争が起きないようクーデターや小戦争を起こしてだんだんと巨大区域を統制していくゲームで、限られた手札を使って各国の情勢をコントロールしていく。あまりウォーゲームの事を知らないままこのゲームを遊んだのですが、良い意味で期待を裏切られました。驚いた点は大きく2点。2陣営なのにデッキが別れていなくて、どちらのプレイヤーも同じ山札を使うため、両陣営カードを引く可能性がある。これが驚いた要素のうちの1つめ。もう一つは、ゲームを通じてずっと手札から出すカードに書かれた作戦を決行していくのだが、戦争フレーバーに心から100%乗っからなくても楽しいのである!正直こういったゲームは「フレーバーを楽しめてこそ楽しめる」のかと思っていたがどうやらそうではないらしい。だてにBGG1位を取っていたゲームは違う!マップ上の各国のマスに書かれた数字と色が、どちらがそのエリアを支配しているとか、可視化している。なので、カードを使って各国の数値を細かく調整していく部分はその数字を見ていれば分かりやすく、ドライにも進めていける。そこが私にとって一番面白いポイントだった。戦争テーマがそんなに好きでない私が楽しめたのだから、ウォーテーマが好きな人はきっと好きだろう。プレイ時間が6時間と言うゲームは過去最長プレイ時間で、どっと疲れたが、同時に充実感も感じた超大作でした!

 

8. Underwater Cities

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届いた直後に遊ぶヤッホームーブです!テーマが「海底都市を作る」というイカした感じで、コンポーネントの未来感とうまくマッチしています。ワーカーは3色のうちいずれかのエリアに配置するワーカープレイスです。カードも3色あるのですが、プレイに1枚消費します。カードとワーカーを置く場所が同じ色なら、ボーナスとしてカード効果が使えます。特殊なルール、なんとこれだけ。あとはカード効果なども慣れると結構わかりやすい。実は、このゲームを友人に勧められた時に「アンダワ、ルールなんかあってないようなもんだよ」と言われ「(いや2時間級ゲームなのにそんなわけねーだろ!)」と思っていましたが、ルールなんかあってないようなもんでした。びっくりです。水中で目をつぶっているかのように手探りで作り出した都市は、限られた時間で必要な資源を生み出せるか?「次はもっとうまく海底都市を作れる!」「私はどうしたら一番点が伸びたのか?」とゲーム後に考えてしまう、何度も遊びたくなる中毒性の高い作品です。 

 

 

9. Lords of Waterdeep

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盤面にD&Dと記載のあるワーカープレイスメント!ワーカー置き場の熾烈な取り合い。建物タイルを購入すると、ワーカーの置ける場所がどんどん増える。でも、人のタイルの上に置くとそのプレイヤーに利益が発生してしまうので、なるべく置きたくないという気持ちがあるので、選択肢が増えたようで増えてない感じが良い!手札はクエスト形式で、必要な資源を集めるとクエストを達成する。色んなカード効果があるけれど、そんなに複雑ではないので慣れると苦ではない!一度共用の建物を建てると人からもリワードが貰えるのが後に結構効いてくる。2月で1位なのだが「コレ!」という場所がとても説明しにくい。だけど、おそらくカードとか、秘匿情報とか、ワーカーを置く選択肢とか、そういったことすべてのバランスが好みなんだろうと思う。めっちゃ好きで、その理由を無理やり探しけど見つからないの、なんだか「本当に好き」って証拠だなって感じで嬉しいです。(どんなテンション!?)

 

10. Yokohama

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日本のOkazuBrandさんの作品。キックスターター豪華版は満足度の高いコンポーネントがたくさん。ランダムセットアップされたマップ上で、移動してうまく資源を集めて貿易して貿易カードの要求を満たすワーカープレースメント!初期配置とボーナスチップの配置がランダムなので、戦略が毎回変わる。たくさんワーカーを置くと強いアクションを実行できるけど、一気には2個しか置けないのでコツコツ長期的に1個ずつ配置することになる。でも色んな場所でそれをやってるとワーカーが散らばって全然足りなくなるのでほどよく集中させなければいけないのが悩ましい。このゲームは確実に3人がベスト。Yokohamaを遊んでる時に強く思った事、それは、私は相当ワーカープレースメントが好きなんだなぁという事です。そう思えたのはきっと、このゲーム、ジレンマがすごくうまく設計されてるからだと思うんですよね。このゲームに出会えてよかった。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。どのゲームも個性のあるゲームで、思い出すだけでもう一回対戦したくなるものばかりです。もし知らないゲームがあれば、是非見つけて遊んでみてください。

 

久しぶりにブログを書いたら、文章力ってなまるんだなと感じました。これからも無理せず、時々思い出したように記事をまとめてみます。

 

ボドゲイムhiro (@bodogeimu) | Twitter

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