Splotter Spellen(通称スプロッター)という個性的な出版社を知っていますか?
Splotter Spellen(通称スプロッター)は、一番知名度の高い作品では「フードチェーンマグネイト」の出版社として知られていますが、その他にも個性的な作品をたくさん世に生み出している、稀有な存在であるオランダの出版社です。出版社といっても、現在はオランダ人デザイナーの2人「Jeroen」と「Joris」が回している小規模の会社なので、デベロップや営業等も彼らが全て行っていると聞いています。
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近年リリースされている作品群の複雑性と唯一無二の個性から、これらのゲームからしか接種できない楽しさが確実にあります。その結果、問答無用で「出版社買い」「デザイナー買い」をする、というボードゲーマーたちを多数見てきました。
2021年からスプロッター作品の大ファンに会って遊ばせてもらったり、2023年にデザイナーに直接会ったりしたことも大きく寄与して、私もスプロッター作品の大ファンになりました。
このエントリーでは、私が遊んできた個性的なスプロッター作品をひとつひとつ紹介したいと思います。スプロッターの奥深さを理解するにはまだまだひよっこですが、実際に遊んだレビューから、少しでも作品の中核や雰囲気が伝わると幸いです。
スプロッターに関連するお知らせもありますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです!
それでは紹介をはじめます!!
- Food Chain Magnate
- Food Chain Magnate: The Ketchup Mechanism & Other Ideas
- Horseless Carriage
- Duck Dealer
- BUS
- Antiquity
- Cannes: Stars, Scripts and Screens
- Ur:1830BC
- Spöl
- Indonesia
- Roads & Boats
- Greed Incorporated
- The Great Zimbabwe
- Kiek: 20 years of Splotter
- D'raf
- Gossip
- VOC! Founding the Dutch East Indies Company
- WEB
- Oraklos
- 未プレイスプロッター作品
- オンラインで遊べるスプロッターのゲーム
- スプロッター関連のニュース
- ローズ&ボーツのシナリオブックをゲームマーケットで頒布します!!!
- さいごに
Food Chain Magnate
スプロッターゲームの中でおそらく一番メジャーなタイトルの通称「FCM」です。レストランの経営者(CEO)になり、従業員をうまく雇ってビジネスを拡大していきます。一番直近で遊んだので、ルールを詳しく説明してみます。
ゲーム開始時は、どの家も(何かを食べたい「需要」)という欲望がないので、まず広告を打ってこの「需要」を生み出します。例えば、上記の盤面で家にピザが置かれているのは、この家の人々は(ピザを食べたい!)と思っているわけです。これでレストランに来てくれる動機ができたわけなのですが、ここで重要になってくるのが「距離+価格」。この値が一番小さいレストランがお得なので、そこに来て食事を1回だけしてくれるのです。そのため、レストランからの距離が短い位置に家を立てたり、はたまた価格を下げたりして、どうにかお客さんに来てもらうわけなのです。終了時に最もお金を持っていたプレイヤーが勝ちなのですが、商品をうまく売るだけでなく、人を雇っているため給料の支払いを行い…と、まるで会社の経営を追体験しているかのようなゲームです。
「○○を一番早くプレイした」時にもらえる「マイルストーン」カードの能力がとても強く、その能力ありきの戦略を立てることが重要です。何度もプレイして、マイルストーンによる戦略の幅を理解してからが、このゲームの本筋とも言えます。
Food Chain Magnate: The Ketchup Mechanism & Other Ideas
また、フードチェーンマグネイトは「ケチャップ拡張」が発売されています。この写真の際は、新マイルストーンと、寿司・キムチの拡張ルールセット入りで遊びました。余談ですが、このタイトルである「ケチャップ・メカニズム」は、実は「Catch Up(キャッチアップ) Mechanism」(点数差が開いても、ゲームをうまく進めると、点数差を後半に詰めることができる)とかかっていると聞きました。「Runaway Leader Problem(ランウェイ・リーダー・プロブレム)」(一度誰かが加速し出すと、そこに追いつくのは厳しい)があるゲームと逆のメカニズムですね。実際に、基本版のみで遊ぶより、戦略が固定されておらず、RLPが起きにくいように感じました。それにしても、ウィットの効いた言葉遊びですね。
Horseless Carriage
2023年時点の最新作「ホースレスキャリッジ」は、日本語で「馬なし馬車」という、一体何を言っているのだ?というインパクトのあるタイトルです。それに加え、何度聞いても勘所が掴めない、スプロッター作品の中でも複雑なルールを持つ、配置計画ゲームです。BGGのゲームウェイトが5点満点中の4.26の数字からも、このゲームの複雑さを見て取れます。
車を製造するために必要なパーツタイルを個人ボードに配置し、うまく製造できたら需要に合わせて共通ボードにプロットして販売します。メインのパズル対象となる個人ボードと、売る車の数が決定する共通ボードがあり、どちらにも神経を張り巡らせ、緻密に計算しない限り、一切点数が取れない仕組みです。シビアすぎる配置ルールの存在により、2023年に発売された感じが全くせず、当時初めて遊んだ際の感想は「人類には早すぎる」でした。決められた枠内に配置しろと言われている訳ではなく「どこに何を置くべきか」のガードレールも一切ありません。しかしそこがゲームの自由度を押し上げ、他にないプレイ感を生み出していると感じます。また「需要を読む」箇所が先読み能力を要され、計画が失敗しても「いや、それ来るのわかっていたはずですよね?」と突き放されプレイヤーの責任となるシビアさです。その厳しい様が、このゲームの魅力なのかもしれません。
Duck Dealer
2008年に販売された作品「ダック・ディーラー」です。宇宙を旅して資源をより良いものに変換し、資源を売却して勝利点を稼ぐ、資源管理とピック&デリバーのゲームです。あひるを魔改造したりキャンディに青いペンキ塗って薬に合成したり、テーマで見ると(宇宙で一体何をやっているんだろう…)となること請け合いです。
移動や合成のためのアクションポイントをコツコツ貯めていくフェーズと、それを一気に消費するフェーズのコントラストが他にないユニークさです。資源管理のゲームではコツコツ下位の資源を集めるところから始めるイメージですが、こちらはさらにその前に「アクションポイントをコツコツ貯めるフェーズ」があるわけです。フェーズが多いため、人数が増えるとテンポがやや悪く冗長なゲーム展開となり、新鮮さを味わいほどよく終わるには3人がベストかと思われます。他のスプロッター作品の尖り方に比べるとまろやかな味ですが、それでもアクションポイントをキューブで貯蓄する様は、次に出てくる「BUS」を少し想起させます。
BUS
スプロッター作品の中で「フードチェーンマグネイト」の次によく知られていると思われる作品がこの「バス」です。「ワーカープレイスメントの始祖」と言われているBUSの昔の版です。(なお余談ですが、こちらの作品を「初版」だとツイートすると、スプロッターガチ勢の方から「これは厳密には3版」と言われるという豆知識を書いておきます(笑)。現在はキャップストーンゲームズから再販されています。
さて具体的な内容ですが、自分の色のネットワーク網を作り、ラウンドに応じたアイコンの場所に人を運ぶ、ピックアップ&デリバリーのゲームとなっています。写真右上にある黄色いスリップの「ワーカープレイスメント」部分は、自分のキューブを置いていくことによりそのアクションを行うのですが、そのバランスが本当に良くできています。あちらを立てればこちらが立たず、今どのアクションにキューブを投資すれば良いのかが悩ましいです。
Antiquity
プロットゲーム「アンテクィティ」です。共通ボードの開拓地に細かいチップを載せて自分の領地を広げていきます。このゲームジャンルのカテゴライズは難しいですが、もしカテゴライズするとしたら「シビライゼーション」でしょうか。2-3人がベストとされている、個性的な重量級ゲームです。
スプロッターお得意の、個人ボードの建物パズルも健在です。木を早々に枯らし、ワインしかない状態で何もできず詰み、墓まみれになって終わった爆笑エンド。
スプロッター作品の中でも群を抜いた、ガードレールの一切ないゲームです。仲の良いメンバーや、初プレイ時にはアドバイスをしてくれる経験者と一緒にプレイすることをオススメします。
Cannes: Stars, Scripts and Screens
通称「カンヌ」です。カンヌ映画祭で上映するためにフィルム撮るというテーマがとても良いです。資源を生み出し、それを引っ張ってきて他の資源を醸成する様は、Roads&Boatsのお手軽版のような感覚です。あと、特筆すべきは、渋い手書きのグラフィック。わざと塗りの荒さを残した水彩画のようなタッチがとても味があります。
王道でしっかり重みのあるR&Bの体験には及ばない気がしますが、90分程度で気軽に遊べるネットワーク構築&デリバリーゲームとして、よくできていると思います。
プチ情報として、このゲームは「物理制限」のあるゲームとしても知られています。トレイやサプライが置いてある場所には、タイルをおけないのです。「初期配置による配置制限」が設けられることにより後半部分の選択肢が大幅に減りゲームが収束しています。意図されたデザインかどうかはさておき、アナログゲームならではの良さが存分に生かされてますね。
Ur:1830BC
遊ぶ前、18勢からもスプロッター勢からも良い評価を何故か聞かなかった「ウル:1830BC」。18xxをプレイしたことのあるボードゲーマー向けに記載すると、株の代わりに土地を買い、列車運行の代わりに運河から土地に配水します。プライベートカンパニーや、ラウンドトリガーによる列車の廃車まであり、完全に18xxの一種です。株の概念が入ったバラージとも言えるでしょう。個性的スプロッター味は依然健在。3人戦で3時間ほどのプレイ感ですが、ちゃんと18xxの味もします。18xxにおける、誰がどれだけ株を持っていたり現金を持っていたり…という緻密な情報戦なのに対し、こちらはマップに会社が分散しているような形で、ヘクス数(=株券数)を見てどの割合でどの会社があるのかをパッと判断するのが難しいです。ただ、そこがガチガチの18にはない揺らぎを産んでいるように感じます。スプロッター作品と18xx、どちらも大好きな筆者は、本作品はスプロッター作品の中でベスト3に入るほどの名作だと感じています。
Spöl
1999年に発行された、激レアカードゲーム「スポール」。Spölはカードゲームの意味のようです。自分の手番で、山札から2枚ドローし1枚手札に入れ、その後何枚かをプレイします。他プレイヤーによる「高得点のカードを1枚捨てる」等のアクションカードのお邪魔をかいくぐりながら、5スートのカードを集めて点数を稼ぎます。プレイ感で言うと「フラックス」に近いでしょうか。他プレイヤーに簡単に邪魔されます。比較的イージーにだらだらプレイするタイプのゲームでした。なお、今ではなかなかお目にかかれない、初期Splotterの旧デザイナー達全員の名前がクレジットされてるのも見所の一つです。古くて味わいのある系列のゲームなので、ゲーム性にはあまり言及しないようにしましょう…
Indonesia
「フードチェーンマグネイト」と同様に名作と言われることの多いこの「インドネシア」。物資を生み出す会社または運送会社を購入し、うまく都市に輸送して利益を得ます。会社と会社を合併させてスロットに空きを作ったり、相手より先にキャパ制限のある都市に運んだりと、Splotter節が炸裂しています。自分の損益分岐点等を考えて、自分の船を売りに出したりするタイミングは、少し株ゲームのような感覚です。ピック&デリバーの名作と言われていますが、筆者はいまいちピンと来ませんでした。まだ2度しか遊んでいないので、競りの相場がわかった時に楽しくなってくるタイプのゲームなのかもしれません。なお、製品版のボードの区切りが少しわかりにくいので、BGGで公開されているリドローマップでアップデートして遊ぶのがおすすめです。
Roads & Boats
こちらは「ローズ&ボーツ」です(複数形のためカタカタ表記は違和感がありますね。笑)。アメリカではR&Bという略称で呼ばれていました。蒸気の時代狂の友人が「蒸気の時代と同じぐらいマップにバラエティがあり、中身も最高で面白い!」という熱烈なススメを受けプレイすることに。蒸気を超えてオールタイムベストだと言うので、遊ばないわけにはいかなかった作品です。のちにわかることですが、この作品は後述の「WEB」と同時期に作られた、スプロッターが初めて出版した作品とのこと。
ヘクスがたくさん並んでいますが、このマップのセットアップはなんとシナリオにより可変です。いろんなシナリオがあるそうですが、写真のプレイ時は3人用のセットを使用。資源が沸いてくるチットをマップ上に配置し、そこから沸いた資源を別の場所に運び、さらに連鎖して様々な資源を生み出して加速させていく、ネットワーク構築と、資源管理のゲームです。
最初にできることが限られているので、まずは初期の資源を生み出して、少しずつ少しずつ拡大していく。他のプレイヤーが生み出した資源を盗むこともできますが、壁を作られてしまったり、逆に自分の資源を取られたりするところもとてもシビアです。資源を的確に生み出し、指定の場所に運んで得点変換するので、計画性が要されます。輸送で使用する道は、何故か直接ペンで書き込むところもユニークです。
Greed Incorporated
2009年出版、株を売買する、スプロッターの中で唯一と言って良いであろう経済オンリーゲーム「グリード・インコーポレーテッド」、通称グリードです。
システム的には、資源を売買してお金を儲けて勝利てんに変換するのですが、テーマは、会社を傾かせて退職金を得、それを持ち逃げするというエキセントリックな部分もあります。資源売買で得たお金でステータスシンボルと呼ばれるものを買い、最終的に勝利点にしていくタイミングの見極めも大事です。「相場を見て適切なタイミングでアクションを行う」ことを求められる、まさに経済ゲームだと思います。資源を他プレイヤーと交換する箇所に交渉要素があるので、そこが苦手でなければ楽しめるゲームなのかなと思います。
The Great Zimbabwe
神とスペシャリストを味方につけ、盤面でクラフトワークする「グレート・ジンバブエ」です。共通ボードの細かい碁盤の目にタイル&チップをうまく置いていく、王道スタイルのゲームです。
個人ボードがない分、能力のついたカードを保持し、それを表示しておきます。写真の1度目のプレイでは、競りに一度も乗らず通貨の牛をコツコツ貯め続けて勝利。全員同時に勝利条件を満たし、得点トラックの過剰分の差で勝敗が決まるアツイ戦いになりました。
2度目のプレイでは、競りの際に余分なタイルを1枚得られる神を選択したため、こちらも牛を効率よくゲットでき、5階層目を早めに達成でき勝利しました。
他のSplotterゲームはあまり勝てないのですが、なぜかこのゲームだけ妙に勝つことが多く適性があると言われてとても疑問です(笑)。そんなゲームを見つけると、何か特別に感じて嬉しくなってしまいますね。
Kiek: 20 years of Splotter
2017年に発売された、スプロッターにしては異例のコミュニケーション系カードゲーム「キーク(20周年版)」です。これは1999年に出版された「Kiek」のリメイク版です。5枚のカードを2つにわけ、カテゴライズしたタイトルを他人が当てます。
過去に使用したキーワードは(不正解であっても)2度と使用できないため、「同じものは2度と作らない」のスプロッターのデザインポリシーが、このルールにも反映されている感じでニッコリしました。20周年記念に発売されたゲームということもあり、テストプレイ中の秘蔵写真などで構成されているため、初版よりさらに前のプロトタイプ版など秘蔵写真を目にすることができます。とてもシンプルなカテゴリ分けゲームのため、スプロッターのファン層に刺さるゲーム性とは異なるように感じますが、そんなファンにこそ超オススメしたい作品です。
D'raf
こちらは、小箱シリーズの「ドラフ」です。手札からカードをプレイし、共通レーストラックの車をすすめていきます。終了条件が驚きの、机の端まで一番先に辿り着くと勝ちというレースゲームです。物理条件を利用したゲームは、この作品と、後述の「カンヌ」も少し配置制限に物理条件が噛み合っています。レースのテーマがあまり好みではないため筆者はいまいち盛り上がれなかったのですが、他のグループではとても盛り上がったと聞いたので、ポテンシャルを持っているゲームに違いありません。
こちら、なんとリメイクされて「スプロッターコン」(後述)限定で発売されるとか。ニッチな出版社の、さらにニッチな作品のリメイク。コアシステムには変更がないと聞いているので、コンポーネントやアートワーク等がどうなるか楽しみです。
Gossip
次に紹介するのは、いにしえの小箱シリーズ「ゴシップ」です。こちらは入手困難な作品のため、BGGで本家に許可された方により公開されているPnP版をプレイしました。(余談ですが、スプロッターのデザイナーたちはPnPの公開許可を出しており、そのあたりはとても寛容な考えのようです。)
ゲーム内容は、カードがメインとなるゲームです。「まずプレイヤーに耳を配ります」というところがとても面白い。手札となるカードにクリップをつけて噂を他プレイヤーに伝えます。オタクと一緒にいたら評判が下がり、パーフェクトヒューマンと一緒にデートしている噂をされたら評判が上がります。「他の人の耳に対してゴシップ情報を流す」という、他のスプロッター作品からは考えられないすごいテーマのゲームです。
VOC! Founding the Dutch East Indies Company
「ヴォック!オランダ東インド会社」です。小箱ではないにもかかわらず、なにやら闇の香りがする珍しいプレイ感の作品です。霧の中では航路は見えないので、目を瞑った船長を船員が言葉で案内する、突然の目隠しお絵描きゲームが始まります(笑)。最初はギミックと新鮮さでとても盛り上がりますが、なぜかその後も同じ事を繰り返しすぎて、協議終了する所まで含めて芸術点が高い。ラウンドの設定が明らかに長いので、お絵描きの部分だけを切り取りリメイクしようというファンの話も聞きました(笑)。3分の2ぐらいの長さに最初から設定してプレイすることをオススメします。
WEB
こちらは「ウェブ」です。こちらも先述の「ゴシップ」同様入手困難なため、PnPで遊びました。パソコンとサーバーをネットワーク(画像ではクリップ)で繋ぎネットワーク構築を行います。このゲームがローズ&ボーツ同様の年にリリースされているので、このシステムがこの後に出るネットワーク構築の礎となったと思うと、とても感慨深いです。
Oraklos
最後に紹介するのは「オラクロス」です。こちら、なんとパターンマッチのスピードゲームです。カードに書かれたキューブ通りの並びになってるキューブ群を場から見つけコール。見ての通りだとは思いますが、スピードゲームなので、他プレイヤーより先に言いたい、と焦ってコールしてしまいますが、なんと「本当に正しいか?」のチェック用の紐が入っています(笑)。そこにチェックのコストをかける!?というところにこだわりを感じます。かわいいパーティゲーム枠です。
未プレイスプロッター作品
Cannes: Stars, Scripts and Screens – Mini Expansion
Beest
Chameleo Chameleo
最後に、自分のための備忘録も兼ねて、未プレイのゲームを一覧化。レアで見つからず、遊べていないものがほとんどです。品切れしていて公式サイトからは買えないものばかりで、ミニ拡張などもどのように違うかを確認してみたいですね。
なお、いわゆる小箱シリーズの、Gossip、Chameleo Chameleo、Beest、WEBに関しては、印刷して遊べるPnPが公開されているので、興味を持った方はBGGをチェックしてみてください。
オンラインで遊べるスプロッターのゲーム
BUS、Indonesia, Horseless Carriage、Food Chain Magnate、Canneは専用サイトで遊べます。最近、ローズ&ボーツも追加されていました。ツールに慣れるまでに時間がかかるサイトもありますが、複雑な処理を自動化し、遠隔で遊べるのはとても良いことですね。
スプロッター関連のニュース
きたる今週末の2024年の8月末に、スプロッターのゲームばかりを数日間遊ぶコンベンション「スプロッターコン」がアメリカ・ピッツバーグで開催されます!
Splotter Con – Gathering for Splotter boardgame fans.
アメリカにいた頃、ピッツバーグに住むスプロッター好きのDeanとはコンベンションで遊んだことがあり、Deanがついにコンベンションを主催することに!とても喜ばしいニュースです。スプロッターのデザイナーの1人であるJeroenもオランダから参加するとか!とてもプレシャスな時間になること間違いなしです。参加したかったのですが、今回はドイツに行くため渡米は断念。いつか何かのイベントと合わせて参加したいコンベンションの一つです。
実は、私がアジアオペレーションを担当している出版チーム「Neon Comet Games」がスポンサーとなっています。このイベントでは、Drafの特別版がリリースされるそうで、内容物が今から楽しみにしています!
ローズ&ボーツのシナリオブックをゲームマーケットで頒布します!!!
ここでスプロッターに関連する大ニュースです!
Neon Comet Gamesとして、「Roads & Boats シナリオブック」(英語版)をリリースします!!
この本は、スプロッターのデザイナーたちに許可を頂き、ローズ&ボーツ数々の公式・非公式シナリオを紹介する小冊子となっています。
このシナリオブックの概要は以下です。
-著者:Joshua Acosta, MD (Neon Comet Games)
-Splotterデザイナー:Joris Wiersingaによる前書き
-Jorisのハンドメイド版『Roads & Boats』の独占画像付き紹介文
-本書の使い方に関する詳細なセクション
-「&cetera」拡張に特化したバリアント
-新しい第二次生産拠点モジュール
-フルカラーの162シナリオ(プレイヤー人数別に構成、ゲームのオリジナルアートワークを使用)
-新しい建築モジュールおよび追加タイルが必要なシナリオ用の6枚のシールページ
-付録:タイル内訳、プレイヤーエイド、メモ用ページ
本冊子は、ゲームマーケット2024秋にて初版を発売予定で、現在プレオーダーを受け付けています。日本の皆様は、WEBサイトから、カートに追加→チェックアウトの際に「Tokyo Game Market 2024 Fall Pick-up」を選択して頂くと、イベントにて受け取りが可能です。今回は、アメリカの企業「Allplay」と共同のエリア出展となり、土日の両日出展となりますので、イベント時間内にお越し頂ければと思います。
英語版にはなりますが、図解で紹介されているのと、各ページにそのシナリオ紹介へのQRコードがついているので、ローズ&ボーツが好きな方には満足頂ける内容になっているのではないかと思います。
本冊子は、アメリカで製造し、数量限定の持ち込みになります。そのため、少し高価となることをご承知おきください。当日販売分もありますが、必ず手に入れたいという方は、プレオーダー頂けると確実かと思います。残った分の日本国内の配送に関しては未定のため、決まり次第告知いたします。
スプロッターのデザイナーに会いに行き、実現した本作品。進行に数々の壁があったのですが、やっと告知することができ、胸を撫で下ろしています。無事、皆様の手元に届くといいなと思います。
さいごに
オランダの出版社「スプロッター」の数々の作品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?興味深い作品は見つかりましたか?
最近は、広く知られている作品を幅広く遊ぶより、こうして一つの作品や出版社を掘り下げる遊び方にハマっているように思います。まだまだ一つ一つのゲームを理解できたとは言えませんが、掘り下げて何度も遊ぶことにより、またボードゲームの新たな側面や魅力に気づけたらいいなと思います。