2025年6月22日。
ドイツ語検定(通称:独検)5級&4級を受け、無事合格しました!前回の資格試験体験は、ニューヨーク在住時に腕試しに受けたTOEICで、実に4,5年ぶり?の資格試験受験でした。

このブログは主にボードゲームにまつわるあれこれを記載していますが、独検取得の動機がボードゲームに大いに関連しているため、今回は番外編として「ドイツ語検定(独検)5級&4級併願の受験記」のエントリーです。いつもとは嗜好が異なりますが、本試験の受験記を備忘録的に記せたらなと思います。
独検5級&4級はドイツ語学習者の中ではかなり簡単な部類の試験になるとは思いますが、これから受験される方や、ボードゲーマーでドイツ語習得に興味がある方の参考になれば幸いです。
受験の動機
1点目:英語が通じない場所でのコミュニケーション渇望。
ボードゲーマーにとって最大のイベント「Essen Spiel」に過去3度参加、またそれに合わせてドイツには3度旅行で行ったことがあります。英語はほぼ不自由なく話せるのですが、それでも、地方都市Essenの地元スーパーなどでは英語が通じなかったり、安宿の部屋に閉じ込められ、ドイツ語しか通じないフロントの方にお会いしたことなど(下記ツイート参照)が何度かありました。そんな経験から、いつか第2外国語としてドイツ語を自由に操れたら良いな、と思うようになりました。
#ヒロ2022欧州旅
— hiro@ボドゲイム (@bodogeimu) October 5, 2022
1日目から早速トラブル!部屋の鍵が特殊で、外側からロックがかかり内側に閉じ込められる事件が発生😇覚えたての独語Entschuldigung!?とExcuse me!!を部屋から大声で叫び続け見つけてもらい外から開けてもらえた。今喉が痛い。その後無事にドイツの友人と3年ぶりの再会を果たし乾杯! pic.twitter.com/DG8salK2eh
2点目:ボードゲームの原文ルールを読みたい欲望。
古いユーロゲームを購入すると、ドイツ語ルールしか入っていないことがあります。そんな時、英語ルールなら素読み(辞書や翻訳をせず、原文そのまま読めること)ができるのに、ボードゲーム大国であるドイツの公用語ドイツ語を、なぜ私は読めないのだろうか…ボードゲーマーにとってのメジャー言語なのに…という悔しい思いを何度か経験し、そこもドイツ語学習への強い動機となりました。
3点目:受験タイミング。
ドイツ語検定は夏・冬の年2回のみ実施されます。頻繁に開催されているTOEICとは雲泥の差!また、私事ですが今年頭に妊娠が発覚したため、次回資格試験を受けるとした場合、その機会は当分先になりそうなこともあって、思い切って今回の5級&4級の併願を申し込みました。妊娠7ヶ月の身体で受験勉強というのは中々思い通りにいかない…ということもありましたが、少し無理してでも受けて良かったと今は感じています。
学習開始前の筆者のドイツ語レベル
学習し始める前は、ドイツ語単語は100個知ってるかな?というレベルでした。語学アプリDuolingoを隙間時間に適当にこなし、見たことがあるなーという単語が100語程度あるのみ。3年前に一度購入していた参考書は思い付いたら眺めるだけで、体系的に読んでいないので個々が何を言っているかは理解できぬまま、実際は知識として全く定着しておらず、文法の知識は皆無でした。他言語の学習経験は、英語はアメリカ6年在住時に習得しそこそこ話せるレベル、フランス語が大学で半年のみの授業履修経験あり、といったところです。
試験1週間前からの勉強スケジュール
5級はある程度の単語を知っていれば解けるようで、学習前から過去問で8割程度取れていました。しかし、試験1週間前の時点で、過去問の4級を解くと、なんと正答率は2割程度で、全然太刀打ちできません。合っている2割も、確信のある解答ではないのです。1週間前までなぜ解かなかったのか…合格ラインは6割得点が目安のため、このままでは確実に不合格です。ここで、絶望しつつも、スイッチが入りました。本格的に腰を据えて教科書に向き合い、学習する決意をします。どう考えても着手が遅く愚策でしたが、ここから合格できると逆にすごくない!?という謎のモチベーションで、1週間の勉強計画を立てました。
5級が合格レベルに一応到達しているので、目安の30時間分の知識はすでに自分にあると仮定します(主に単語力だけですが)。そのため、4級の目安とされる「学習時間60時間程度」を達成するためには、ここから最低30時間さらに勉強する必要があると判断しました。さらに、学習するだけでなく過去問なども解く時間も必要なため、余裕を持って「あと40時間程度」学習時間を取れば、4級レベルに達すると設定。1週間なので1日5〜6時間やればいけるかも、という具体的計画を立てました。
以下が具体的に費やした学習時間です。1週間で41時間。

火曜に中だるみして3時間しかやっていない日がありますね。しかし本番が近づくにつれ(いや、これ本当に受からないぞ…4級ごときで落とすのはダサい!)というモチベーション盛り返し、こんな感じになりました。
具体的な使用教材は最後に紹介するとして、大量の過去問を解いて自分なりに分析した対策・知識を先に述べます。
4級合格に必要な具体的な知識
4級にターゲットを絞り、試験合格&4級レベル習得を目指すとするのであれば、以下が具体的に要されると思っています。
・名詞はできるだけ多く覚える
文の意味を取る際、語彙、特に「名詞」の意味を知っているだけで、不明な部分があっても残りを推測できます。4級は複雑な文が出ないため、この名詞を知っている割合を増やすだけで格段に文全体の理解力が上がります。リスニングも短文のため、名詞だけが聞き取れれば大体は解答できるので、リーディングとリスニング双方をカバーでき、そこに労力を割く意味が大きいです。
・不定冠詞の活用を完璧にする
ドイツ語独自の複雑な格変化や活用を全部覚えようとすると範囲が広すぎて手がつけられないと思いますが、「不定冠詞」の活用が全ての基本になると発見しました。そのため、デイデム…と何度も書いて覚えます。独検の問題用紙は書き込みが許されているので、テスト開始直後に問題用紙に活用表を書き込み、短期記憶で乗り切りました。
・3格支配の頻出動詞を覚える
4級まででよく出る3格支配は型が決まっているため、主語・術語部分の格を問われる問題が多いです。そのため、これはもう型を覚えてしまった方が早いので、覚えてしまいます。
諦めたこと
・単語の性「女性・男性・中性」の記憶
これは、1週間前から完璧に覚え直すには時間が足りず、問題文から推測できる部分にかけます。このための労力を割くぐらいであれば、上記で述べたような他の新単語や文法に時間を割くべきと判断し、そのことが本番では功を奏しました。短期記憶でなく、時間をかけられる勉強法であれば、単語を覚える際に性の冠詞と共に(das Kindなど)覚えるのがベターかと思います。
・不規則変化動詞の活用
4級受験前に、直前に覚えていた不規則変化動詞は結果的に3つのみでした(笑)我ながら割り切ったなと思います。不規則に変化する動詞も大量にあり、これらを覚え出すとキリがないので、4級では割り切って覚えなくて良いかと思います。
検定当日

受験者の母数が少ないため、TOEICとは異なり、受験会場が極端に少ないことが欠点です。筆者の住む千葉県には会場がなく、今回は東京の西の方、武蔵大学(最寄り:江古田駅)まで車で1時間半かけて向かうことになりました。大学には駐車場がないため、近くのコインパーキングに止め、会場に徒歩で向かいます。
他の検定試験に比べ、独検は1時間前では試験会場が全く開場されていないため、外のベンチでしばらく待つことになりました。受験票に記載された時間通りか、10分前に来るぐらいで良いかと思います。
今年(2025年夏期)から、リーディング→リスニングの間の休憩時間がなくなり、ぶっ通しでの受験となったようです。4級では60分+20分とそんなに長時間ではないためそれほど問題にはならないですが、リーディング開始直前にお手洗いにいっておくことをおすすめします。
本番開始後は、過去問を大量に解いていたため、特に問題はおきずでした。唯一当日動揺したことといえば、5級のリーディングで、「猫が夜中にやってくる。彼の名前は〜」という内容読解問題で、最後に「吾輩は猫である。」と記載のあったところです。いや、お前が猫なんかい!というツッコミをしてしまいました。それ以外の問題は特にトリッキーなものはなかった印象です。
開始直後に3分かけて冠詞活用表を問題用紙に記入(記憶がフレッシュなうちに)。それをやっても全体の半分程度の時間の30分で全部解き終わってしまうので、見直しに時間をかけました。眠くなる暇もないまま60分が過ぎて終了。それを午前・午後でそれぞれ行う感じです。今回は併願で午前・午後と試験がありましたが、もしこれが単願だったら本当に短い時間で終わってしまう!検定試験は2時間以上のものばかり受けてきたので、不思議な感覚の検定試験でした。
準備した教材

独検対策に用意した教材を、必要・不要だったなと思う理由も併せて紹介します。
「しっかり身につくドイツ語トレーニングブック」
「ステップ30 1ヶ月速習ドイツ語」
「ドイツ語 冠詞・格変化の強化書」
「過去問題集 2019年〜2024年」
「独検3級 重要単語1000」

「しっかり身につくドイツ語トレーニングブック」★★★★★
これが一番「教科書」として有効な書籍でした。ドイツ語検定受験対策に限らず、初級の文法が網羅されています。まだ3級の出題範囲は確認していませんが、ゆうに3級までの範囲を網羅しているのではないでしょうか。章ごとに問題も多数ついているので、答えをノートに記述してパターン学習をしました。教科書+問題が両方ある良本だと思います。
「ステップ30 1ヶ月速習ドイツ語」★★
こちらはあまり使用せず。というのも、コンパクトな反面、それぞれの章が数ページに省略されているので、(結局どうゆうこと!?)となった際、上記の「しっかり〜」に立ち戻る必要があるからです。この対策本は、個人的には不要でした。
「ドイツ語 冠詞・格変化の強化書」★★★
ドイツ語初学習で肝となるのが「冠詞」だと思っています。そのため、冠詞に特化した書籍を買い、それをマスターすれば完璧…と思っていたのですが、範囲が広すぎて1週間ではとても手に負えませんでした。しかし「これは他の活用のベースになっているので覚えておこう」など、他の活用との関係性が知れたことが良かったかなと思います。今後の学習にも役立てそうですが、1冊だけ選ぶとするならこの書籍は不要でしょう。
「過去問題集 2019年〜2024年」★★★★
具体的に過去に出題された問題の公式つめあわせです。級ごとのまとめ本がないのが不満ですが、電子書籍であれば1年ごとにその級単体で購入できます(800円程度)。5・4級はパターン学習なので、5年分の過去問を解いたことにより出やすい問題もわかり、この対策はかなり有効だったように思います。資格試験は持ち歩く教材が嵩張りがちですが、過去問に関しては電子版をiPadに入れて持ち歩けば場所も取らず、便利でした。
「独検3級 重要単語1000」★
こちらは背伸びをして一つ上の級を購入したのですが、前の級の分は単語として収録されていなかったため、結果的に一度も使用せず終わりました。単語対策は、過去問を解いた際にわからない単語を調べてメモする対策で十分だったので、5・4級対策の単語集を買うか、もしくは単語集は買わないで良いかと思います。長い目で見ると(私のように次に3級を受けようと思っている場合など)、買ってて損はないとは思います。
今後の目標、独検3級受験への道
4級に合格した後、目標の一つである「ドイツ語のボードゲームのルール」を読んでみましたが、わかる単語が2割あるかな〜というぐらいで、まだまだ「スラスラと読めるレベル」には到達していないようでした。また、ボードゲームは会話とは異なり、ざっくりと理解できても、細かい処理がわからないとボードゲームは遊べないので、夢の実現まではまだまだということですね。
そのため、ドイツ語は今後も学習をゆるく続け、いつか3級を受けられるレベルになったら、3級を受けてみようかと思います。今現在、直近の学習プランは以下。
・4級まででカバーしていない、すっ飛ばした初級文法の履修(過去形・時制など)
・3級の単語を、性と共にコツコツ覚える
現在妊娠8ヶ月のため、出産までの期間と、育児の間の細切れ時間を使って、できるところまでできたらなと思っています。
以上、ドイツ語検定(通称:独検)5級&4級の受験記でした!